先日8日の月食・天王星食で心身に不調が出ていた方も、それは「変化の波」に乗れている証…1週間たってようやくいつものペースが戻ってきた方も多いのでは。そして今日16日は次の新月までの折り返し地点、獅子座下弦の月。木星の順行とほぼ同時に起こる射手座新月へ向け、木星が強く働いている星配置です。
獅子座下弦の月のホロスコープ
今回の獅子座下弦の月では
「小三角」
「Tスクエア」
「調停」という
3つのアスペクト・パターンが。
まず目立つのが
獅子座の月と
水瓶座の土星のオポジション。
これに太陽が加わって
「Tスクエア」に。
自然な「月」の欲求が
「土星」という管理者に
見張られているイメージ。
先日の月食で
「手放し」を試みたはずの
「古い信念体系」が
まだどこか捨てきれずいるような。
そんな緊張を緩和してくれるのが
双子座で逆行中の火星とつくる
「メディエーション(調停)」。
火星の衝動が
土星に手綱を握られ
安定した枠組みの中で
エネルギーを発揮する感じ。
月ともセクスタイルで
月の欲求・情動を
適度な緊張感の中
コツコツと
地道な努力へ使って行けそう。
それでは目指す目標は
どこにあるのでしょう?
それが冥王星を中心とした
太陽―木星に
金星・水星・海王星の絡んだ
「小三角」と言えそうです。
Tスクエアの緊張感に比べ
こちらは木星の「楽観」が
支配している模様。
下弦の月の
前日15日には木星ー金星が
当日16日には木星―水星が
少しして21日には木星ー太陽が
「オーブ(度差)なし」きっかりの
トライン(調和角)を次々形成します。
日食・月食の心身の疲労に
前向きな気分と
活力を与えてくれそう。
そのトラインの
丁度中間地点に
冥王星が位置しています。
まるで「制約」に
気持ちを奪われがちな
月の緊張を横目に
「ワクワク楽しいこと」に
フォーカスするほど
冥王星が促す「魂の目的」へ
近づいて行くのに…と
静かに微笑みながら
進むべき方向を
示してくれているよう。
冥王星の目的に向かって
自分の中のいろんなエネルギーを統合し
協力させて
楽天的に
でも地道に進んで行きましょう…
そんなメッセージを感じます。
獅子座下弦の月の木星のサビアン
さて今回のホロスコープで
カギを握っているのは
木星のサビアンは
魚座29度「プリズム」
です。
以下画像+文章を
コニカミノルタさんのページより
お借りします。
太陽の光をプリズムに通すと、
虹のような色の帯ができることを
ご存知の方は多いでしょう。このことを発見したのは、
万有引力を発見したI.ニュートンです。この色の帯をスペクトルと呼び、
光をスペクトル(波長成分)に
分けることを「分光」といいます。
魚座29度は
言わばスピリチュアルな領域が終わり
牡羊座という「肉体を持つ世界」へ
旅立つ直前の度数です。
スペクトルは
赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の順に
並んでいますが、
これはそれぞれの波長の長さが違うために
生じる現象で、
光の中で最も波長の長い部分が赤く見え、
短い部分が紫に見えるのです。
この、人間の目で見える領域の光を
「可視光線」と呼びます。(同上)
つまり「目に見えない白色の光」が
プリズムを通ることで
「目に見える領域」の光に
変化していくわけです。
魚座(霊的世界)
→→牡羊座(肉体世界)への移行を
そのまま表しているような
シンボルです
「ある一定の規則に基づいて
物事が発展していく」
→→だからその「ルール」に
着目すればおのずと
物事を展開させていける…
という意味のシンボルです。
その「ルール」とは今回
土星が創り出している
Tスクエアの緊張感のような
古来の「信念体系」からの
縛りであるかもしれません。
ただここを逆行中の木星が通ること
また前回の牡牛座満月の
月食・天王星食にしても
この「古来からの信念体系」を
見直して
「新しいもの」に置き換えるよう
言われているのかもしれません。
獅子座下弦の月の太陽のサビアン
そしてこの「プリズム」に対し
今回の太陽のサビアンは
蠍座25度「X線」
です
ちょっと出来過ぎじゃないですか
こちらの図をご覧ください。
(Cafe timeさん「色についての基本のきほん」よりお借りしました)
「可視スペクトル」となっている部分が
コニカミノルタさんの図で
「プリズム」が分光した部分でしたね。
この領域からさらに波長が長くなると、
赤外線域になり、
逆に波長が短くなっていくと
紫外線域になりますが、
この領域は人間の目には見えません。
(コニカミノルタさん)
そしてご覧の通り
「紫外線域」のさらに外側にある
短い波長が「X線」です。
(赤線は私がプラス)
通常私たちは眼球の網膜で
色の光の反射を捉えて
色を感知します。
白色光にはいろいろな色が含まれています。
「赤い面」に白色光(太陽光など)があたると、
いろいろな色の中の「赤」以外は吸収してしまい、
「赤」だけを反射します。
それを見て私達は「赤」と感じ取るのです。
(Cafe timeさん「色についての基本のきほん」)
けれど「X線」は
「可視光線」や「紫外線」より
更に短い波長のため
物質を通り抜け
更に向こうに在るもの
に反射して像を映し出します。
「レントゲン写真」などに使われていますね
それによって
私たちが普段見えないもの…
「可視光線」の外側にあるものを
目にできるわけです。
物事の表面だけを見るのでない
鋭い洞察力を発揮して
周囲や人間関係を
精妙に観察しながらも
周りに流されることはない
意志や信念の強さを表すシンボル
となっています。
まるで「古くからの信念体系」
をよくよく認知しながらも
それに縛られるのでなく
みずから立ち回りを選んでいくような
雰囲気が感じられます。
そうできるのは、X線が
「可視光線」からは
一歩離れたところで
「全体を見通すチカラ」を
持ち合わせているからでは
ないでしょうか
獅子座下弦の月の月のサビアン
ここで
月のサビアンシンボルについて
考えてみたいと思います。
月のサビアンは
獅子座25度
「砂漠を横切るラクダ」
です。
月の砂漠を~はるばると~
なんて
音楽の教科書にあった歌を思い出します
砂漠と言う乾燥し
気温差の激しい過酷な環境の中
「はるばる」と超えていけるのは
何日も水を飲まなくても
数100キロの荷物を運べるラクダ
のおかげでしょう。
*外気温に合わせ体温を変化できる
(気温に合わせ体温を上げれば
汗をかかずに水分を保持できる)
*一度に大量の水を飲んで
血液に貯めておけるうえ
濃い尿で余分な水分を出さない
*背中のコブで熱を遮る
ことができるそうです。
(横浜動物園ズーラシアさんより抜粋)
この様なラクダの特徴から
「外側の環境」に動じることなく
「自分の目的」を見失わずに
黙々と進んで行く…
そんなメッセージを伝えてくれるシンボル。
砂漠をわたるキャラバンが
見渡す限りの砂地と
ギラギラと照り付ける
過酷な太陽の熱射のもとで
歩き続けることができるのは
「目指している場所」が
あるからに他ならないからでしょう。
けれど私たちが生きる上で
そうした「目的地」が見えずに
歩いていることは
多いものではないでしょうか。
そんな時に「コンパス」とすべきなのは
自分の内なる心から湧き出る
「やってみたい」という気持ち。
先ほどの「X線」にしても
こちらの「砂漠のラクダ」にしても
サビアンの25度とは
そのサイン(星座)の「学び」が
ここで完成する度数と言われます。
蠍座は
「他者と一体化することで
自分を変容させる」がテーマでしたが
25度では
「一歩離れたところから」
「他者」に関わっていく姿勢を
獅子座は
「自分が」を表現してくる中で
25度では
「周囲の環境や評価に振り回されない」
確固たる自分を
それぞれ獲得したと言えそうです。
「生命の樹」の砂漠のラクダ
松村先生によると
ユダヤ教神秘主義のカバラでは
人間の構造を生命の樹という図で考えますが
この中で人間の本質を表す太陽に匹敵する中枢と
宇宙的な根本原理を示す
冥王星に匹敵する中枢との間の通路(パス)を
「砂漠のラクダ」と呼ぶ
そうです。
(松村潔先生「愛蔵版サビアン占星術」)
ここで廣田雅美さん著書
「 [新装版]生命の木パーフェクトガイドBOOK」
を参考にしていみたいと思います。
(廣田雅美さん
「 [新装版]生命の木パーフェクトガイドBOOK」
kindle版27ページよりお借りし、赤線を加えました)
冥王星→→ケテル 王冠
太陽→→ティファレト 美
となっていて
ティファレトとは
「高次のじぶん」=「ハイヤーセルフ」
であり
月→→イエソド 日常の意識の私
とは異なる「ほんとうのわたし」であると
述べられています。
「役割のわたし」の外に立つ
イエソドとは
誰かから言われた言葉や
これまでの経験でつくられている私とも
言い換えられるのではと思います。
またそうした
「これまでの経験では」
○○だったから
△△だったから
「この先もきっとそうなるに違いない」
という判断や
そこから
「損をしたくない」行動を選んでしまう
損得勘定に基づく自分とも言えそうです。
そして廣田さんは
イエソドは
「役割」に応じて
「日常で使い分けている仮面のわたし」
とも言い換えられると
述べています。
それは光を受けて反射する
月を連想させます。
また反射したものを
「カラー」と認識している
可視光線の世界がイメージされます。
さてこのように見てくると
私たちが「砂漠のラクダ」を
通過するには
① 「日常」で演じている
「役割」としての
「仮面」ではないところの「じぶん」に気付く
(太陽の意識=ティファレト)
② ①の「ほんとうのわたし」から
創造主の意識(冥王星=ケテル)へ向かう
必要があるとわかります。
①について→→ご参考:
「自由になるにはどうすればいい?」
「それにあなたのつけている
その仮面をはずすことね」 と彼女は言った。
「その仮面はとっても心地よくて、
なかなかはずせないでしょう。
でもそれは、その仮面があなたに
ぴったりだからというわけではなくて、
ただ長い間つけてきたから
というだけのことなのよ」 。
(下記よりお借りしました)
そして廣田さんはこの様に促されています。
私 は 日常 の 自分 が
本当 の 自分 では ない こと を 知っ て い ます。その 上 で 人生という 舞台 で
演じる 役柄 を 楽しみ ます。
(廣田雅美さん
[新装版]生命の木パーフェクトガイドBOOK (p.74).
株式会社ヒカルランド. Kindle 版.)
この「知っている」という「意識」こそは
蠍座25度の「X線」の視点であり
一歩離れたところから
「可視光線」の中で繰り広げられている
舞台「全体」を
「外から見ている感覚」であり
それでも
それを「楽しむ」というスタンスが
今回の木星のアスペクトがもたらしている
楽観性のように感じるのです。
そしてそうした
「役割」から離れたところにも
「自分」が在ることに
気が付いてゆくことが
「プリズム」で「分光」された
カラーを統合した「白色光」の意識
ではないか、と思います。
そうした「光の意識」へ近づくことが
冥王星の視点に近づくことであり
「役割」から離れたところでも
いかようにも
人生を創っていくことが
できると信じる
…ことに繋がっていくのではないでしょうか
「受け取る」チカラ
そうした「創造」は
「前例」がないものなので
「過去」という実績を
重んじるひとからは
支持が得られないかもしれません。
だから
「砂漠のラクダ」の旅は
しばしば
孤独な状況に陥るでしょう。
精神的に他者の無理解に出会ったり
十分に意志を通じることのできる人が
いないという状況
(松村潔先生「愛蔵版サビアン占星術」)
になるかもしれません。
そこで必要となって来るのは
「自分の中に湧き出る直観」です。
「砂漠のラクダ」の通路(パス)は
タロットでは
2番の女教皇に当たります。
それはインスピレーションを受け取る
「受容性」です。
駱駝 の コブ は 渇き を 癒す 水 の 象徴 で あり、
水 は 信頼、 信仰 を 表し ます。
延々と 続く 熱砂 の 中 を 約束 の 地 に 向け て 進む には、
深い 信頼 と 信仰 が 必要 とさ れ ます。
(廣田雅美. [新装版]生命の木パーフェクトガイドBOOK (pp.151-152).
株式会社ヒカルランド. Kindle 版. )
タロットで【水のエレメント】が
「カップ」で表されるように。
「面白そう」
「やってみたい」
そんな
「インスピレーション」を受け取って
それを「信頼」することが
「創造」へと繋がっていくのではないでしょうか。
因みに上記のカップのエースで
「インスピレーション」を
与えているように見える
白い鳩は
今回の獅子座下弦の月で
土星のサビアンとなっています。
私達を縛っているように見える
「制限」は実は
誰かや外の環境から
押し付けられたものではなく
自分自身が受け取ったものを
「採用」しているだけだよ…
と言われているのではないでしょうか
「創造」を意識する
最後に上記の廣田さんの書籍の中で
印象的だったエピソードを
ご紹介したいと思います。
神 から 自由意志 を 与え られ て いる のは
人間 だけで、
最高 位 の 天使 で あっ ても、創造 性 を 持ち合わせ て い ませ ん。
神 の 隣 に い た 最も 美しく 賢い 光 の
大天使 ルシファー の 堕天 はこの こと を 伝え て い ます。
神 は ルシファー に、
アダム と 勝負 する よう に 命じ まし た。勝負 の 内容 は、 まだ 名前 が ない 動物 たち を
名づける という もの 。アダム は、 何 の 苦労 も なく
次々 と 名前 を つけ て いき ます が、ルシファー は 1つ として
名前 を 思い浮かべる こと ができ ませ ん でし た。(同上)
私はこの話を読んで
身をもって「創造」を教えてくれた
ルシファーに感謝したい気持ちに
なってきました。
私達には
ほんとうは「できること」なのに
「恐れ」や「損得勘定」に囚われ
まだまだ「やっていない」ことが
たくさんあるのではないでしょうか
「生命の樹」の一番下にあるのが
「マルクト」です。
それは「地球」を表します。
私 たち 人間 は イメージ し、 創造 し、
体験 し、 体験 を通して
成長 する こと が き ます。それ は マルクト という 形 ある 世界 に
存在 し て いる から です。こうして 考える と、
神 と 同じく 創造 が できる 人間 とは、何 と 素晴らしい 生き物 でしょ う。
マルクト は、
人間 の 特権 として 与え られ た肉体 と 感覚 を 存分 に 使っ て 活動 し、
思い描い た 理想 を
現実 に し て いく 世界 です。
(同上)
今回の獅子座下弦の月は
そうした「創造」へ向けて
「本質を見抜き、
意志を貫く強さ」=蠍座25度や
そこから得た
「自分の価値観」への信頼=獅子座25度を
大切にするように
伝えられているのではないでしょうか。
先の月食・天王星食で
書き換えた「信念体系」
=「新しい価値観」を信じて
ここから射手座新月に向け
「あたらしいあなた」の未来を
しっかりと創造してゆきませんか
〇 。● ○. 。 〇 。● ○. 。 〇 。● ○.
本日も最後までお読みいただき
本当にありがとうございました
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波長を合わせてみませんか
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