涼しくなりました。今日9月10日の火星の逆行開始と共に暑い暑い夏もようやく終わろうとしています。そして今夜は双子座下弦の月。2つのホロスコープからのサビアン・メッセージを考えてみたいと思います。
(2023年火星逆行サビアン→→記事はこちら)
夏から秋へ
9月は私の中で「切り替わり」の季節です。
何かが終わって
そして始まってゆく…。
それは母と義母という
二人の身近な女性が逝ったのが
共に9月だからかもしれません。
生と死の間には
いろんなドラマがあったけれど
9月の風と共に
静かに終焉してゆきました。
身近な人が亡くなってゆくとき
通常の日常生活のあれこれは
ひとまず脇に置き
「その人のためにできること」が
一番優位に置かれます。
もう二度と会えなくなる
その前に自分ができることで
やり残したことはないか
それを優先させたいけれど
子どもや家庭や
職場や学校やのあれこれは
待ってくれません。
それでも絶対的に
一番優先したいのは
最後にそのひとの前にいること
そしてその人と自分との
この人生での関係を振り返ること
だって、もう二度と会えなくなるのだから。
死を前にする時
そこには
嘘をつけない
絶対的な感情が現れると思います。
誤魔化しようがない
自分の中の一番大切なもの
大切にしたいもの。
嫌がおうにも
そこに目を向け
見つめなければならない。
それでは質問です。
あなたが一生を終える時
「やり残した」と思いたくないものは
何ですか?
「双子座下弦の月」月のサビアン
9月20日18:26 双子座で下弦の月
サビアンは双子座19度
「巨大な古代の書物が
伝統的な知恵を開示する」です。
こちらのサビアンを太陽に持つ
ジョニー・ディップさんが
最近主演した映画がこちら。
余命半年と宣告された
大学教授の物語
「グッバイ、リチャード!」です。
ジョニー・ディップさんと言えば
華やかな恋愛遍歴や
巨額の財産のあれこれの噂が後を絶たない方…
けれども
「大きな古典書物」という
サビアンをお持ちの方らしく
実はかなりの読書好きであるそうです。
こちらの映画について
このようなコメントをされているそうです。
人が死ぬのは特別なことではない。
単純にここにあるものがある日無くなるだけだ。
僕もたくさんの友人を亡くしてきた。
子供の支援団体などを通じて知り合った
心優しく勇敢な子供たちの死も見てきた。
僕から伝えられることは、
これでみんな終わりではないということだ。
人はいつ終わるんだろう?
存在というものは特に理由がない。
自分でコントロールできないのだから。
ただありのままそこに存在すればいいんだ。
”これでみんな終わりではない”
華やかなゴシップで見られる顔の裏には
このサビアンのような
ものすごく達観した思想が
あるように感じました。
このサビアンの「大きな古典書物」は
それを紐解けば
日常のどんな問題にも適用可能な
「智慧」が詰まっていると言われます。
サビアンでは16~20度のグループには
対向するサインが流入してくるとされます。
双子座の向かい
つまり射手座の資質です。
それは双子座の象徴するような
流行も考え方もころころ変わる世間
とは対照的な
根底的で普遍的な情報の場=「古典的な書物」
です。
本当に役に立つ意味のある情報とは
時間を超えてあり続けるもの。
(松村先生はある意味
ホロスコープなどもその1例と仰っています。)
冒頭でお伝えしたように
人の生死にかかわる出来事は
華やかな彩りや
ささやかな喜び
そして時には苦しいドラマの数々など
さまざまな
「日常の物語」を超越したところに
置かれます。
更にこの「書物」の智慧は
そうした
人びとの数々の生死
社会や文化の変遷
…を超えて
受け継がれてゆくのです。
射手座というサインが求めるのは
「絶対的な真実」であると思います。
それではその書物にある
「絶対的な真実」とは
なんでしょうか?
惑星すべての人々に共有される本物の智慧
(松村潔先生「神秘のサビアン占星術」)
ということ。
それは、私は
この惑星の生物
そして私たち一人一人が
「存在することの尊厳」
ではないかと思います。
火星の「牡羊座」長期滞在
本日朝7:23から
牡羊座で火星が逆行を開始しました。
今年6月28日から
来年1月7日まで
半年間にわたって
牡羊座に滞在している火星。
牡羊座は火星の
ホームグラウンド。
そこに長期滞在するのは
大変珍しいことで
今回牡羊座での逆行は
32年ぶりとのこと。
牡羊座とは
「自分の本当の生き方」を求め
この生を受けて旅を始めること。
いわば「自分探しの旅」であると思います。
そして火星はそれが通過するとき
「情熱を向けて集中する」ことを
促しています。
つまり2020年に
牡羊座で火星が長期滞在するのは
「自分探しに意識を向けなさい」と
言われていると思います。
実際コロナ禍で
自粛が強いられる中
ご自分に向き合われた方も
多かったのではないでしょうか。
あまね梨華さんも
こちらの動画で
今年は「内観」がテーマであると
宇宙からのメッセージを受け取っていた
と仰っています。
そして今は
「他人に意識を向け過ぎない」
ことが大事…と仰っています。
またこちらの記事でも
並木良和さんの動画から
以下のお言葉をお伝えしていました。
人のことをああだこうだ言っていないか
特定の出来事や外に起きていることに意識を向けて
自分の考えをぐるぐるめぐらせる…
そんな「在り方」になっていないかを
常にチェックしてください
火星の「逆行開始」サビアン
今回の火星の
逆行開始サビアンは
牡羊座28度
「予想が裏切られて演奏に失望する大観衆」です。
一見ネガティブなイメージの
サビアンですが
裏を読むなら
「他人の評価に左右されないこと」を
促されていると思います。
私たちは常に
「周囲の期待に応える」よう
半ば「自動的」に
反応をしてしまいます。
自分がどう思い
どう感じているかよりも
他人がどう思うか
他人からどう思われるか
を優先に行動しがちです。
また
「大観衆」の側にいることも多いです。
誰かが
「右が優れている」と言えば右に集まり
「左が優れている」と言われれば左に集まり
そこでグループを作ります。
けれども「水瓶座の時代」とは
「私はこれが素敵だと思う」と言って
それに「共感」「共振」する方たちが
自然と集まってゆく…
そんな時代と思います。
言われたからと集まっても
そこで内心
「本当はこれは好きでないけど、まいっか」と思っていたら
それが「波動」として放出されて
不協和音が生じてしまうことでしょう。
「大きな古典書物」に
「普遍的な真実」を見出そうとするとき
心の中への
「周囲の影響力」を
ある程度ブロックすることも必要
になってくるかもしれません。
「双子座下弦の月」太陽のサビアン
この双子座の月に
90度という葛藤をもたらす角度で
光を送っているのは
乙女座の太陽です。
サビアンは
乙女座19度「水泳競走」です。
サビアンでは「水」とは
「潜在意識」のメタファーです。
ここでは「潜在意識」にどっぷりと浸かって
そこで競泳をしているのです。
松村先生は
「足場のない場所」つまり
前例・見本となるものがないようなところで
「自律的な判断を鍛える」度数
と仰っています。
他人の言葉ではなく
「自分自身の無意識層」から
来るものを感じ取る。
そこで頼れるものは
「水」から身体の感覚へと
送られてくるメッセージ。
つまり
「無意識」から得られる
インスピレーションのようなもの。
言わば
「大きな古典書物」から
字を読まずに
智慧を得るようなもの、と思います。
「双子座下弦の月」海王星のサビアン
この乙女座の太陽に180度で
向き合っているのが
魚座の海王星です。
サビアンは魚座19度
「弟子を指導する巨匠」。
自分自身がこれまで生きてきた
体験の中から得たものを
弟子に直接指導するマスター。
それはある意味
「大きな古典書物」に
古来の賢人たちが
綴ってきた智慧とも言えます。
そして彼らの目的は
弟子の持つポテンシャル
…才能や技能を引き出すこと。
また「水泳競走」の「水」は
目に見えない無意識層であると同時に
コントロールの不可能な感情などでもあります。
一緒に泳いでいる人々に影響されて
波立つ感情に溺れず
無意識の中のポテンシャルを
引き出す方法を教えられる…
とも考えられます。
火星の「逆行終了」サビアン
2021年1月7日には
火星は牡羊座から牡牛座へ抜けてゆきます。
牡羊座で
探求し見出した
「自分自身の資質」
を活かしてゆくフレーズ
へ入ります。
その時には土星も木星も
水瓶座に入っています。
そこからは更に
社会も
人々の意識も
ドンドン変容が進んでゆくことでしょう。
その前に
私たちは今少しゆっくりとし
自分自身を見直すこと
が求められているような気がします。
火星の逆行期間中
「前に進みたくても進めない」
停滞を感じる方も多いと思います。
けれども
火星が逆行を終える
11月14日9:36
この日の火星のサビアンは
牡羊座16度
「日没の光の中で踊る妖精」。
仕事を終えて家路につく
黄昏の時間に
ゆったりとリラックスした気分になる…
そんなイメージのサビアンです。
これまでの自分なら
見えてこなかったような面に
気が付くことも多く
精神的には
実りのある時期であることも多い
(松村潔先生「愛蔵版サビアン占星術」)
オラクルで出てきたのはこちらの1枚。
【ソードの4】
今は急がずに
物事をじっくり考える時間を
作るべき時です。
状況から一歩引いて
違った角度から物事を見直してみましょう。
活発に動き回りたい気持ちを抑え
力を蓄えること。
沈黙にも意味があるのです。
火星の牡羊座「帰省中」という
貴重な機会は
12年に1度しか廻って来ません。
ここでもう一度
「自分自身」を見つめ直しておくことで
2021年にはきっとスムーズに
前に進んでゆくことが
出来ると思います。
この「長期滞在」に
促されている「自分探し」には
それだけ強い意味が
込められているような気がします。
時代の転換期に必要なのは
永いスパンで存在する「自分自身」
に思いを馳せるように…と。
火星逆行期間中しておきたいこと
逆行期間中には
仕事帰りに家路へ向かいながら
夕焼けを眺めるような気分で
自分を見つめ直してみるのも
良いかもしれません。
例えば
受講してそのままだった
講座のテキストを読み返す…
「いつか」と思っていて
途中までしか読んでいなかった本を
読み直してみる
録画溜めしてそのままになっていた
映画を鑑賞する…
あなたの中で、もし
「消化しきれていない過去」
があるのなら
映画を見ながら
涙と共に
流してしまうのも
良いかもしれません。
そういった
「自分に向き合う」体験の中から
今あなたが抱えておられる問題にも
きっと
「進むべき道」が
見えてくるのでは…と思います。
その道こそが
「大きな古典書物」の波動に同期する
あなたの「人生のプログラム」と思います。
マドモアゼル愛さんが
こちらの動画で
ご自分の事例を挙げられ
自分のプログラムに合っていないものは
スムーズに流れに乗れない
と仰っています。
このマドモアゼル愛さんの仰る
「人生のプログラム」こそ
冒頭でお伝えした
私たち一人一人が
「存在することの尊厳」
ではないかと思います。
~まとめ~ 1ハウスー7ハウス
今回火星逆行の瞬間の
ホロスコープでは
火星は7ハウス。
7ハウスは
天秤座のナチュラルハウスで
牡羊座にとっては「鏡の関係」です。
「自分の側から」
自分を見る牡羊座と
鏡に映し出された
「相手から見る自分」を見る天秤座。
そう考えると
実は聴衆をがっかりさせてしまったのは
「大きな古典書物」に沿うような
「自分の真実のプログラム」に
自分自身が気が付いておらず
適切な表現に至っていなかったから
とも言えると思います。
それを踏まえてここまでの流れを
まとめてみたいと思います。
最後に
それでは最後に
「大きな古典書物」が
象徴しているものとは何でしょうか?
先ほどの
牡羊座16度のサビアンを
松村先生は
あくせくせずに
太陽の循環と共に生きることを思い出すような
とも仰っています。
私はここで言われている
「太陽の循環」
のような
マドモアゼル愛さんが仰っている
「オールを手放して呑まれるべき鳴門の渦」
のような
「大きな大きな流れ」…
そこから伝えられてくる智慧
それこそが
「大きな古典書物」が
象徴しているものであると思います。
そしてあなたも
その流れの中に
生きています。
冒頭のお話で
母がもう絶対に助からないと
告げられた時
空を見上げて
夕方に近い9月の空の
澄んだ美しさに
とても救われました。
手放すしかないもの。
けれどもいま
この手の中に残るもの。
火星順行までの2か月。
そして2020年も残り4か月。
迷いなく思い切り
前に進む時のために。
突破口は
あなたの背後にあるのかもしれません。
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