乙女座25度「半旗として掲げられた旗」＊潔く、一つの季節を終わらせる
9月18日前後の太陽のサビアン。「半旗」とは「弔意」を示すもの。有名な方が亡くなったりするとビルや家の門の前に掲げられその方への「弔意」が示されます。こちらのシンボルは「一つのものごと」が「終わり」となる時にそれを「きちんと終わらせる」ことがテーマとなるシンボルです。
「半旗」とは
かつて船上においては、
国旗に喪章を付けて弔意を示す
弔旗という慣習があったが、
洋上では視認しにくいことから、
国旗を半下する方法に変化したものである。
現在は、洋上に限らず実施されており、
弔意を示すためには原則として半旗を掲げ、
半旗の掲揚ができない場合は弔旗とするのが一般的である。
半旗を掲げる位置としましては
掲揚する国旗の短辺程度、
又は旗竿の最上部から
三分の一程度下げる低さが
良いと言われています。
そしてそれもかなわない状況の場合は
従来通り「弔旗」を掲げるそう
弔旗は旗竿の先についている
「竿球（かんきゅう）」や
「国旗玉（こっきだま）」と呼ばれる
金色の飾りを黒い布で覆い隠し、
竿頭（竿球）の根元に
黒いリボンを付けて掲げます。
（同上）
図もHIRAIWA 旗の豆知識さんよりお借りしました
「引き際」の美学
各サイン（星座）の21度から25度までは
そのサインの活動が完了を迎える
「サビアン第５グループ」です。
乙女座の第５グループでは
乙女座の実務的な能力がピークに達し
そしてそれに満足して
それを「終わらせて」ゆくのです。
要求された仕事において、
一度頂点をきわめることができ
「私はこの仕事をこなせる人物である」
と確認ができたなら
そこで仕事は終了するのです。
（松村潔先生「愛蔵版サビアン占星術」）
つまりこの
「乙女座第５グループ」では
「与えられた役割」の中で生き
それを完成させることで
「与えられた役割」
ではないところの「わたし」
を模索してゆくプロセス
と言えそうです。
そうして
やっとの思いで辿り着いた
「与えられた役割」では
ないところの「わたし」
をひっさげて
天秤座という領域へ
移っていくのではないでしょうか…。
そして
そんな「乙女座第5グループ」の
最終度数が
この乙女座25度なのです。
「役割」を超えた「人格」
乙女座とは
「役割」としての
「義務」を果たすことで
他人に「奉仕」するサインです。
「求められる役割」を忠実に
遂行しようとする乙女座は
真面目に実務に取り組み
きちんとした結果を出して
２４度までである程度
その目標を達成します。
牡羊座で始まった
「個の成長」という過程を
いったん無事に完成し
満足するのです。
けれどもここで
乙女座は考えます。
「個としての完成」を
目指してきたはずなのに
「求められる役割」を
全（まっと）うするだけでは
結局は「個」である自分の
「外側」に
振り回されているだけ
なのではないだろうか？
そう考えた乙女座は
こちらの25度で
「機能」として
「役割」的に生きることから
「引退」することを
決意したのだと思います。
自分が本気になれば
いかなることもできるのだ
ということを確認すれば
そこで手を引く必要があるのです
（中略）
自分自身で完成してきたものを
自分で葬り
新しい生き方を目指してゆく。
（松村潔先生の「愛蔵版サビアン占星術」）
こうして
ラスト5度の乙女座では
今まで「役割」の中に
押し殺してきた
自分自身の「影の部分」に
向き合うことに
なるのではないでしょうか
そしてこのあと天秤座で
「自分とは異なるもう一人の個性」
に出逢い、向き合っていくに当たり
そんな自分自身の
裏も表も認め…信頼することを
試みたのではないでしょうか
…そう、乙女座が
最終的に求めるものは
こうした「自己信頼」
だったのかもしれません。
「糸」と「糸」の結び目に
例えば私たちは
「社会」「家族」といった
グループ内に
それぞれの「役割」を果たすことを
常に求められていますよね。
そしてその「役割」は
「肩書」としていつも
相手の目に
入るところにありました。
その「役割」を
もしも「引退」したとしたら
その「役割」を取り払ったところに
「わたし」は残るでしょうか？
残るとしたら
それは一体何者でしょうか？
○○社の○○部○○担当さん
○○さんの奥さん、○○家の嫁、
○○君のお母さん…
そうした糸と糸で繋がれた結び目が
全部ほどけたところに
「わたし」は存在するのでしょうか？
そしてここ数年は、いわば
映画「マトリックス」のように
安定的に設定されていた「社会」から
社会ごと
目を覚まさせられるような
そんな出来事も
相次いでいたのではないでしょうか。
そこから「所属」に縛られず
「なにものでもない」
自分としての存在の
「絶対的価値」を信じて
その「新しい役割」へ飛び込んだ方も
多かったのではないでしょうか。
それは「実用的に役に立つもの」が
第一だった「価値観」から
一見「役立ちそうにない」ように見える
目に見えない
「精神的」な価値も大事にする
そんな風潮へと、変わってきて
いるのではないでしょうか。
「周囲の期待に応える」ことに
重きをおかず
例え誰にも理解されなくても
「自分の心が満足できるもの」に
比重を置く…
それは難しいことでもありますが
そんな風に
ご自分の基準を大事に
「結び目」でないところに存在する
「人間性としての自分」に
信頼を置き
その「絶対的価値」
を探してみたくなる方が
今後も増えてゆくのではないでしょうか
再チャレンジ
この度数はいわば
「会長」のイメージの度数と言われます。
頑張って働いて会社の社長になった人が
今は会長になって
会社のビルの前の
ゴミ清掃をしているようなイメージ
（同上）
そしてその「会長」という立場を
実務面だけでなく
自分自身の「心の中」でも
整理してゆく…
立場やプライドから
いかに抜け出して自由になれるか
後継者を育てたり
残務整理を行ったり
社会的な経歴から手を引くことで
もう一人の
人間として再び生き直すのです。
（同上）
つまり
乙女座の最終グループは、こうした
人生への再チャレンジをスタート
するための入念な準備の期間
とも言えるのではないでしょうか。
マイ★実体験
わたくし事ですが
丁度この度数にプログレスの太陽
（その度数のサビアン・シンボルに
その1年の「精神的な動機」が集中する）
が入った年に
勤めていた職場に
違和感を感じ始めました。
そして
”何かに突き動かされるように”
次の度数に入った翌年の9月に
退職しました。
まさに最後の一年は
この度数の通り
「いかにやめるか」に
力を使いました。
私がいなくなっても
スムーズに業務がまわるように
業務マニュアルを作り直したり
気持ちよく使ってもらえるよう
ファイリングの見直しをしたり
日ごろ使う棚も整理し
業務書籍のラベルまで
貼り直しました。
もう最後に退職した日は
「やれることは全部やった。
職務まっこう
」
と精魂尽き果てた感じでした。
そして太陽が次の度数
乙女座26度に入った年から
スキルアップや資格取得のための
セミナーに通いました。
その後、何年かのち
松村先生の書籍を手に取ると
このように書かれていて驚きました。
特定の役割の中で
実務的に働いたり
社会の中で与えられた役割に
安住することにもの足りなくなり
本当の人間性を求めて
いろんなセミナーなどに
参加してみたくなる時期
（同上）
そうわたし自身
「社会の中での役割」を
いったん手放してでも
「結び目に無いところの自分」
を探してみたくなったのかもしれません。
乙女座25度からのメッセージ
こちらのシンボルを
ネイタルチャートにお持ちの方
また強調されるシーズンには
是非、次の2つを意識して
みられることをおすすめします。
その１：
「理想的な自分像」を
具体的にイメージしてみる
そして「理想の自分像」と
「実際の自分」とのGAPを
埋めるためには何が必要か
をリストアップし
実際の行動を始めてゆく
その２：
普段の生活のあり方を見直す
朝から夜までの
自分自身の行動を
客観的に眺めてみたり
書き出してみる
そして整えるべきところがないか
点検してみる
例えば…
✳整理、整頓、片付けを徹底する
✳使ったものを必ず元の定位置に
✳不要なものの断捨離
…などなど
そう言えば
登録者数18万人の
スピリチュアル・ユーチューバーさんが以前
「外から戻ったら今履いていた靴の裏をふく」
と仰っていたのも
「終わりを整える」に
通じるものがあるように思えます。
このように
ご自身の身の回りの
「あり方」を見直し
細部まで整え
「生き方やあり方を
簡素に簡潔に整える」ことに
意識を向けていくことから
「本質的な自分自身の中核」が
おぼろげながらも
見出されてくるのではないでしょうか？
そして次のサビアン
乙女座26度では
その「本質的な自分」を
さらに探究してゆくことに
なるのだと思います。
最後までお読みいただき
ありがとうございます
サビアン・シンボルは
ホロスコープ
３６０度の１度ずつにあてがわれた
アカシック情報とも言われる詩文です
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