天秤座18度「逮捕された2人の男」*「内なる影」に向き合い主導権を渡す時
10月11日前後の太陽のサビアン。このシンボルが示すのは社会との調和と個人の信念との間の揺らぎでありそれは自分自身の心の中に存在する光と影二面性との対話を促します。もしあなたが「なぜか周りから理解されない」「自分の中に矛盾した感情がある」と感じているなら天秤座18度のメッセージはあなたの心を解きほぐす鍵となるかもしれません。
天秤座18度を太陽のサビアンシンボルに持つ可能性のある方:
ルチアーノ・パヴァロッティ氏(歌手。世界3大テノールの一人)
秋川雅史氏(テノール歌手。「千の風になって」)
栗山千明氏(女優)
合田佐和子氏(美術家)
自分を「かき乱す」人との出逢い
一つ前のシンボルで
人間関係の嵐に遭難したひとは
いったんいろんな人間関係から
身を引くことにし船を降りました。
「引退した船長」は
過去の人間関係のあれこれを
一人になって見つめ直してみました。
その結果、天秤座18度では
自分をかき乱した
「ちょっと変わったひと」に
もう一度、
向き合ってみることにしました。
その結果どうなったか…なんと
「逮捕されて」しまったんです‼
つまり通常の
社会通念、常識からは
「ちょっと変わっている」
…と見なされてしまったのです。
でもこの「引退した船長」は
それでもこの人の話を聞いてみよう
と決意しました‼
その結果「世間からは理解されない」
という事態が起こっても、それも
受け入れる決意をしたのです。
それが今回のシンボル
「逮捕された二人の男」なのです。
マイノリティの受容
けれども、ここで考えてみたいのは、この
「とことん付き合ってみようと思い直した
ちょっと変わったひと」というのは
実は、このひと自身の
<心の中の物語り>
であるかもしれないということです。
サビアン第4グループで侵入してきた
対向の牡羊座=「自分自身」を主張するひと
それはその侵入があるまでの「天秤座」には
忘れられていたものでした。
常に周囲との「調和」や「平和」を重視し
そのためには「自分自身」のこころを
奥に追いやることもあったでしょう。
けれどもそれを繰り返すうちに
天秤座16度では
「拠りどころ」となる
「船着き場」さえも
見失ってしまう事態を招きました。
天秤座17度ではそうした
「状況をかき乱してしまった」原因を
内省するのですが
その原因となった「牡羊座的な個性の強い人物」が
実は自分の内側にあった
「抑制していた自分自身」であったことに
気が付くのです。
真の「2人の男」とは
つまりこのシンボルで
「とことん付き合ってみよう」と
思い直したのは
自分の中にある「もう一人の自分」
つまり「影」の自分を
表していると考えられます。
その「影」とは
普段私たちが意識しないようにしている
心の暗い部分‐‐‐
嫉妬憎悪劣等感怒り…など…
私たちは誰しも
心の奥底に
こうした感情を
抱えているのではないでしょうか。
バランスと調和を
何よりも大切にする
天秤座(という私たちの性質の一側面)にとって
自分の中に存在する
激しい感情や矛盾は
まさに内なる葛藤の火種となります。
「逮捕された」という劇的な表現は
16度やⅠ7度のプロセスを経て
この内なる葛藤が
もはや無視できない段階に達したことを
象徴しています。
心の中にある相反する側面
異なる価値観や意見が
激しくぶつかり合っている状態。
それがこのシンボルの
核心的なイメージです。
自分の「影」を認めるとき
しかしこの葛藤は
決してネガティブなだけではありません。
その「影」を敢えてクローズアップして
とことん付き合ってみる…
そう「決意」した天秤座18度の物語り…
それは「自分の内面」を理解し
統合しようとする
新たな大いなる成長のための
重要な道のりなのです。
ここで大事なのは
「自分の感覚にフォーカスした
ところと思うんです。
他の人が何と言おうと
「逮捕」されてしまうかもしれなくても
「なんか心がひっかかる」ところに
向き合ってみようとしたのです。
それが時には「社会通念」や
「常識」に当てはまらないことで
あるかもしれなくても
「自分の感覚」を
大切にしてみることを選んだのです。
常識に挑む孤独な戦い
ですので、こちらのシンボルを
ネイタルチャートにお持ちの方
また強調されるシーズンには
心に革命的なアイデアを
宿していることに
気が付かれるかもしれません。
既存の常識や価値観を
根底から覆すような
斬新な視点をお持ちで
そしてただアイデアを持つだけでなく
それを実行に移す
強い信念と勇気も兼ね備え
周りから誤解されることを恐れず
自分の意見に責任を持って
行動していこうとなさるでしょう。
たとえば歴史上でも
ずっと拘束されていた政治犯が
社会の仕組みが変わって
「彼の言うことは正しかった」と釈放され
多くの支持を受けるようなことって
ありますよね。
いつの時代も、昨日の常識が
明日の非常識になることもあり得ます。
このシンボルの人は、そんな風に
じぶん自身の中に存在する
「まだ評価されていない価値」の可能性に
賭けてみようとなさるでしょう。
けれどもその革新的な姿勢は
周囲との間に
深刻な葛藤を生み出すことが
あるかもしれません。
多くの人が大切にしている
「和」や「調和」を
乱す存在と見なされてしまうからです。
たとえそのアイデアが
未来においては
<正しいもの>とされることがあっても
現状を維持したいと考える
現在の人々にとっては
受け入れがたい脅威と
感じられるかもしれません。
結果として
社会から孤立したり
時には追放されたと感じるような
窮地に追い込まれることも
あるかもしれません。
けれども
<誰にも認めてもらえないもの>の中にも
<自分だけの価値>を見出し
それを信じ抜く強さが
この時期求められているのでしょう。
それはいばらの道かもしれませんが
しかしこのシンボルを持つ人
また強調されるシーズンには
そうした孤独な戦いを
自ら進んでいくことを
選んでいかれるのではないでしょうか。
心の中の内なる闘争
けれども気を付けて頂きたいことは
そんな、社会との間に生まれたように
感じられる溝は
心の中に深い不満となって
残ってしまうかもしれません。
「なぜ誰もわかってくれないのか」
そうした
なかなか癒されることのない思いを
抱き続けることもあるでしょう。
外の世界との戦いは
やがて心の中の戦いへと
移行していきます。
自分の中の「影」が
その不満をエネルギーにして
囁きかけてくるかもしれません。
「お前が正しいのに
なぜ傷つかなければならないのだ」と。
社会への怒りや憎しみ
自分を認めない人々への嫉妬に
心を支配されてしまうかも…。
そんな内なる葛藤こそが
このシンボルからの
最も過酷な試練と言えるでしょう。
自分の正義を信じる心と
負の感情に飲み込まれそうな心が
絶えず戦い続けるのです。
しかしこのシンボルを持つ人は
驚くべき精神力をも
兼ね備えているでしょう。
どんなに過酷な状況の中でも
希望を失わず前向きに進む力を
内に秘めているのです。
信念の火を絶やさずに
耐え抜くことができる強さ。
それこそがこの試練を乗り越える
唯一の武器となるでしょう。
責任を受け入れる覚悟
「逮捕」というシンボルが示す
もう一つの重要なテーマは
「責任」です。
これは自分の選択と行動がもたらす
あらゆる結果を受け入れる
覚悟を持つことを意味します。
社会に異を唱え
自分の道を貫くと決めたのなら
その結果として生じる
摩擦や孤立からも
目を背けることはできません。
その全てを引き受けるという
完全な責任感が求められるのです。
この「責任の自覚」こそが
成熟への重要なステップとなります。
内面で対立する価値観
他者との摩擦
それらの存在をまず認識し
「それも自分の一部である」と
受け入れるところから
統合への道は始まります。
表面的な平和や
その場しのぎの調和では
魂は決して満たされません。
このシンボルが指し示すのは
葛藤を経験し痛みを知り
その上で全てを統合することで得られる
より高次元の本物の調和です。
対立する二つの要素
光と影
理想と現実…
そのどちらも否定することなく
両方に
正当性があることを理解して始めて
真のバランスを獲得することが
できるのかもしれません。
おわりに
このシンボルは
社会との調和よりも
自分自身の真実に向き合い
それを尊重しようとする勇気を
持つ人の物語です。
それは時に孤独で
厳しい道のりかもしれません。
しかしその道の先には
誰も到達したことのない
新しい地平が広がっています。
内なる葛藤と向き合い
社会との摩擦を恐れず
自らの選択に責任を持つ。
その試練を通じて
あなたは一回りも二回りも
大きく成長することができるでしょう。
もし今あなたが
人生の岐路に立ち
深い葛藤を抱えているのなら
思い出してください。
その痛みこそが
あなたがより高い次元の
「真の調和」へと進化していくための
大切なプロセスなのです。
あなたの内なる光と影
双方を受け入れること
それによって
あなたは他の誰にも真似できない
本物の輝きを放つ存在となるでしょう。