水瓶座24度「情熱に背を向けて自分の経験により教えている男」
2月13日前後の太陽のサビアン。経験的に学んできたものをまとめたり人に教えてゆく時に、より「正確」に伝えていくために「情熱」=自分の「思い込み」にはまらない「冷静さ」が大切…そんな風に伝えてくれているシンボルです。
「情熱」にとらわれずに
人生のエネルギーを
こころの赴くままに使ってしまい…
いつしか時間もエネルギーも
使い果たしてしまい
大切なことは何一つ
成し遂げらていなかった…
人生のうちで
そんな風に感じた瞬間は
どなたにもあるのではないでしょうか
そんな時に私たちに必要なのは
「夢」や「理想」
「情熱」や「感情」は
いったん脇に置き…
「目の前の目的」に
冷静にフォーカスしてみること
ではないでしょうか
そうすれば目標達成に向かって
何をどう行動に移してゆけば良いのか
見えてきますね
「情熱」は誰のもの?
そんなとき
自分が熱を上げていた
「情熱」も、もしかすると
実はメディアに
上手に乗せられた
見せかけのものだったと
気付くこともあるかもしれません
また
これから自分が人に教えたいこと
伝えていきたいことは
「教科書」や「テキスト」に
もう既に
書いてあることでは
ないかもしれない…
そんな内容のことである可能性も?
世間一般に伝えられている
「こうでなければ」
といった社会通念さえも
自分自身がある日
「経験」を通して
「感じ取った実感」から
何だか違うような気がする…
そんな
「小さな違和感」
を感じることがあるかもしれません
このように
「直接自分が体験したこと」は
時に一般に言われていることではなく
「これこそが真実なのでは」
と思えることを
浮かび上がらせて
くれることがありますね
こちらのシンボルからは
そんな
「体験から導き出された実感」を
真摯に見つめ直してみるよう
促されているのかも…
その上で「感情」や
「自分の思惑」を抜きにして
「ほんとうに伝えていくべきこと」
をきちんと伝えていこう
そんな風に言われているようです
「感情」の克服
ルディア版では
「自分の感情の克服に成功した男が
自分の体験という観点から
深い知恵を教える」
となっています
「感情の克服」とは
何を意味しているのでしょうか?
一つ前のシンボル
水瓶座23度は
「座って全ての手足を振っている大きな熊」
でした
この度数では
「理性」を働かせ
「周囲の状況」への「反応」や
そこからくる「感情の揺らぎ」を
コントロールできるようになりました
そこでこの24度では
今度は周囲にそうした
「感情の克服」の経験を
教えてゆこうとするのです
かつての自分と似たような境遇で苦しんだり
必死で努力している人に対して
自分の体験に基づいた
実のある指導や手助けをすることができる
自分の体験的な知識を人に伝達することは
多くの人の役に立つことになる
(松村潔先生「愛蔵版サビアン占星術」)
出来事の表と裏を読む
それは言わば
「物事の二面性」
「表も裏」の両方を受け入れる
…そんな視点に立った
ということでもあると思います
例えば何か
「歓迎しがたい出来事」
があったとしても…
「自分の窓からだけ見ていると
辛いことにしか見えないけれど
一歩外に出て
他の人の様子も見てみることで
また違った見方に気付ける」
といったことがありますよね
例えば
全米ナンバーワン人気コーチと言われる
アンソニー・ロビンズさんのご著書
「人生を変えた贈り物」で
共同経営者にトンヅラされてしまった友人に
「ではその事件から君が得たことはない?」と
聞くシーンがあります
するともの凄く落ち込んでいた友人は
気を取り直し
「そうだね、そろそろ新しいことを
スタートする時期にきているとは
思っていたところかな」
と答えたそうです
つまり
ネガティブな面に気持ちの焦点を当てるか
ポジティブな面に焦点を当てるかは
実は自分次第…
そんな風に
いろんな「経験」を経ることで
「多角的なものの見方」が
身についてくる、ということが
あると思います
そうすれば
「どちらか一方」の
「思考の枠組み」に囚われずに
「感情」をアップダウンさせることなく
冷静に見つめることが
できるのではないでしょうか
「新しい生き方」を視野に入れて
特にこれからの時代は
「今まではこうだったから」
「こうすればきっとこうなる」といった
ステレオタイプはもはや機能せず
予想もされなかった
新しい生き方が実現されてゆく
とも言われていますよね
例えばよく
「水瓶座時代の新しい生き方」として
例に挙げられるのが
「プロ奢られヤー」さんです
「人脈」「人柄」「信頼」を基盤に
一夜の宿や食事をご提供頂くことを
生業(なりわい)?とされておられます
この方のホロスコープでは
太陽と天王星が
水瓶座5度でコンジャンクションされています
サビアンは
水瓶座6度
「神秘劇で儀式を演じる仮面をかぶった人」
ご自身のこれまでの「体験」から
奢って下さる方のニーズを鋭敏に感じ取り
奢ってもらう代わりに自分が差し出せるものを
提供することができる方なのだと思います
けれどどんな時も
「自分は自分」というスタンスは
忘れない…
この方の見つめているものは
他のひとより
ずっと遠いところにある…
「普遍的なもの」なのかも…
「生きていくこと」とは、イコール
「身を粉何して働くこと」で
「でなければならない」
「であるに違いない」
「すべきである」
…という「思考の枠組み」を
超えたところで生きておられます
「思考の枠組み」が「熱い感情」を生む
このような「思考の枠組み」の有無が
「感情」を左右する例といたしまして
もうひとつ
あるニュースをご紹介したいと思います
少し古いお話で
2020年秋のものですが
印象的だったものがこちら…
当時のベルギーの新政権についての記事です
国内では誰も騒がない、素晴らしい理由とは」
それにしても、今回の組閣は
見事なまでの多様性を具現した。
多様な人種や民族的背景を持った人が混じっていることは、
外見や名前から誰もがすぐに気づいた。
ところが(中略)ベルギー国内では、
このペトラが「トランスジェンダーとして」
欧州で初めて入閣したことは全く報じられなかったし、
誰も話題にすらしなかった。
唯一、欧米の政治専門メディア「ポリティコ」は
「彼女の性にまつわるアイデンティティーが
メディアで取沙汰されないことそのものが、
すごいニュースだ」と述べている。
(上記サイトより)
ベルギーの国民の皆さんは
人種や性別などの「多様性」に
大変に寛容なご様子…
「なぜトランス女性を大臣に選んだのかって、
ベルギー国内ではこんな質問を全く受けないことを
誇りに思います。これが、フランスだったら、他の国だったら、
国をあげて大騒ぎになっていたでしょうから」。
(新政府の首相アレクサンダー・デゥクロー氏)
(同上)
そして記事の終わりには
日本組閣の写真を挙げて
次のように結ばれています。
(記事内のベルギー新組閣の写真が
男女ほぼ半々なのと比べると、
とても対照的です。)
日本の新政府には女性閣僚が2人しかいない。
数など問題じゃないという人も多い。
しかし、社会へのメッセージ力には
計り知れないものがあると思う。
社会における価値の方向性を変えていこうとするとき、
ロールモデルが公の場で活躍することの意味、
エンパワーメント効果は絶大だと感じる。
(同上)
上記の記事から言えることは
一般に
「国家の大臣は男性であるのが当たりまえ」
「性同一障害の人物は入閣してはならない」
「大臣の人種はこれこれでなければならない…」
といった
「思考の枠組み」がない人にとっては
起こっている出来事に
「何の反応の必要もない」のに対し
上記のような「思考の枠組み」がある場合は
出来事に「反応」し
ある種の「感情」が湧き上がってくる
…ということです
だから
水瓶座24度のように
「感情を克服」するためには
まずは
「~でなければならない」
「であるべき」
「に違いない」
といった
自分自身の「思考の枠組み」に
向き合ってみることが
大切なのではないでしょうか?
そして
「起こっている出来事」と
ご自身が「体験してきたこと」
とを照らし合わせ
「真実はどこにあるのか」を
冷静に見つめてみることが
大切なのではないでしょうか
「感情」の取り扱い方
だからと言って
自分が感じている
「残念な気持ち」「悔やしさ」「悲しみ」
…などから目をそらせる必要はありません
「気持ち」にフタをして
見て見ぬふりをしてしまうと
それは大きな黒い塊となって
心の奥深くに沈みこみ沈み
見えない闇を深くしてしまうでしょう
「見ないふり」は
結局は陰と陽のコントラストを
強くしてしまうと思います
感情を自分の内側に
溜め込んでしまうことは
ある時点で
バン!と爆発させてしまう
危険性もはらんでいますよね
ですので、いったんは
「自分が感じている気持ち」を
しっかりと受け止めてあげることから
「この出来事は
違った角度からも
見ることはできないか?」
そんな視点も
生まれてくるのではないでしょうか
まとめ~タロット・カード「ストレンクス」より
「感情を克服」し
「情熱」から一歩離れたところで
「経験」から学んだことを
冷静に伝えて
「誰か」のために役立てていくために…
「思考の枠組み」に囚われず
「感情や情動をコントロール」
することの大切さを
教えてくれるような今回のシンボル
そんな水瓶座24度の「力」を
思い起こさせてくれるようなカードが
タロットにあります
それは水瓶座の対向の
「獅子座」のカードとされる
「ストレンクス」です
「崇高な精神の力」で
「(ライオンの表す)情動」を
克服している姿
を表しているとされます
そう、ライオンを
手なづけている女性は
「愛」をもって
「野蛮な情動」を
制しているのです
キーワードとしては
「揺るぎない決意」
「怒りの感情に囚われない」
「冷静に対処する」
「他人に寛大になる」…など
今回のシンボルに通じるものが
多くあがっています
このカードが表す力とは、内なる力です。
内なる力はたとえるなら
心の筋肉を鍛えることで
作られてゆくものです。
それは苦しいときに
根気強さ、勇気、決意、落ち着きをもたらし
私たちを支えてくれる力です。
古来、高貴な人とは
内なる力を持つ人のことでした。
(中略)
どんな状況であれ
絶望したりあきらめたりすることはない
ということを
このカードは教えてくれています。
あなたは耐え忍び、
状況を克服するための
内なる力を持っています。
その力はあなたがどんなに
苦しい状況であっても
決して失われることはないということを
忘れないでください。
(ジョアン・バニング著「ラーニング・ザ・タロット」より)
このサビアンを
ネイタルチャートにお持ちの方
また
強調されるシーズンには
「既存の価値観」からの
「思考の枠組み」に囚われず
「反応」からの
「感情」に左右され過ぎず
あなたの「これまでの体験」や
そこから「学んできたもの」から得られたものを
「思考の枠組み」を外したところで
見つめ直し
他の人々に役立つ形で
伝えていくことを
試みられてみてくださいね
その際も是非
教わる方それぞれの「個性」を鑑みて
「思考の枠組み」を取り外しながら
相手に合わせて
伝えていかれてみてくださいね