獅子座16度「嵐の後の陽光」*<平穏>という名の輝きに気付く時
8月8日前後の太陽のサビアン。一つ前のシンボル獅子座15度の「山車」が象徴する祝祭の高揚感と興奮が過ぎ去った後、私たちは獅子座16度の静かな内省の時間へと移行します。このシンボルは、熱狂の後の静けさ、そして日常の中に見出す新たな価値と気づきについて語りかけています。それは祝祭の興奮から日常の平穏へ、そして無気力に見える状態から新たな視点の獲得へと向かう精神の旅路を示しているのかもしれません。
対向の水瓶座の影響が流れ込む
16度から始まるサビアン第4グループは
反対の性質の
180度向こうのサインの影響が流れ込む
シンボルとなります。
8月8日ライオンズゲートの日の
太陽のサビアンシンボルが
こちら獅子座16度。
対向の「水瓶座」の
客観的でちょっと「クール」な視点が
入り込むところです。
一つ前のサビアン
獅子座15度「山車」では
お祭りやフェスティバルでの
歓喜や興奮を表すシンボルでした。
ある目的に向かって
獅子座の【火のエレメント】のエネルギーを
燃やし尽くすような…
イベントやコンサート
学園祭やスポーツ観戦
そう言った日の翌日は
ずっとその日を楽しみにしていた
期待感や
パッと花火が燃え上がるような
エネルギーの燃焼を使い果たして…
翌日の朝はなんだか
身も心も腑抜けになったかのように…
ぼんやりといつもの日常に戻っていく
そんなイメージがありますよね。
祝祭やフェスティバルの熱狂と高揚感。
そうした特別な日が過ぎ去った後
私たちは不思議な空虚感を
味わうことがあります。
…けれど平穏な生活の中には
「イベント」が終わったからこその
またここから静かに始まっていく
なにものかが
うっすらと
感じられるのではないでしょうか。
しかしそれは決して
ネガティブなものではありません。
むしろ、心が自然と内側に向かい、
これまで気づかなかった
繊細な感覚に意識を向ける
大切な時間の始まりなのです。
日常の大切さ
そのとき私たちにとって
「日常の平穏さ」が、むしろ
新たな価値観を育む土壌となります。
獅子座16度は私たちに
「立ち止まること」の意味を
教えてくれます。
常に前へ前へと進むことだけが
成長ではなく
時には立ち止まり
これまでの道のりを振り返り
静かに自分の内側と向き合うことも
大切な成長の過程なのです。
喪失から始める新たな価値
獅子座16度のシンボルを
ネイタルチャートにお持ちの方
また強調されるシーズンには
これまで熱心に追求してきたことが
「何の意味があったのか」と
疑問に感じる瞬間が
訪れることがあるかもしれません。
目標達成のために注いできた
情熱や努力が
突然色あせて見えるような感覚です。
これは単なる意欲の喪失ではなく
価値観の転換点を示しているのです。
獅子座のエネルギーはともすると
「わたしは」という強いこだわりや
自己主張に陥ってしまいがちとされます。
けれどもそうした「熱さ」が
薄れていくときというのも
また獅子座ならでは
なのではないでしょうか。
そうしたとき
私たちは逆説的に
より広い視野を
獲得し始めるのです。
自分を叱咤激励して
がむしゃらに頑張ることから離れ
一見無気力に見える状態に
身を任せることで
心はかえって解放されてゆきます。
この「弛緩した精神状態」こそが
「新たな気づき」への
第一歩なのです。
強い目的意識を手放した時
私たちの感覚はより繊細になり
これまで見逃していた
日常の些細な美しさや喜びに
気づくようになります。
朝の光、風の音、
他者との何気ない会話—
それらが新たな意味を持って
心に響き始めるのです。
それは、心が自然と内側に向かい
これまで気づかなかった
繊細な感覚に意識を向ける
大切な時間―。
日常の平穏さが
新たな価値観を育む土壌となります。
獅子座16度は、私たちに
「立ち止まること」の意味を
教えてくれているのかも…。
常に前へ前へと進むことだけが
成長ではなく、
時には立ち止まり
これまでの道のりを振り返り
静かに
自分の内側と向き合うことの大切さを…。
このような時期には
自分を責めたり
すぐに活動的になろうとしたりする
必要はありません。
むしろ
この「空白」の時間を大切にし
内側から湧き上がってくる
新たな感覚や気づきに
敏感になることが重要です。
それは、次の段階へと進むための
貴重な準備期間なのです。
日常の中の小さな幸せを再発見
獅子座16度のエネルギーは
私たちを大きな目標や
華やかな成功から離れ
日常の中にある
「小さな幸せ」へと
目を向けさせてくれます。
特別なイベントや
ドラマチックな出来事がなくても
平凡な毎日の中に
「豊かさ」を見出せせてくれるのです。
例えば…
食事の味わい
毎日の食事を
より意識的に味わうことで
普段見過ごしていた
風味や食感に
気づくようになるかもしれません。
一口一口を
大切に味わう習慣は
食事の時間を
豊かな瞑想の時間へと
変えてくれます。
自然との触れ合い
窓から差し込む朝日
散歩道に咲く花
夕暮れの空の色の変化など…
自然の小さな表情に心を開くと
日々の生活に新たな潤いが生まれます。
人とのつながり
家族や友人との何気ない会話
見知らぬ人との
一瞬の目が合う瞬間
店員さんとの
丁寧なやりとり—
そんな日常の
コミュニケーションの中にも
心が温かくなる瞬間が隠れています。
静かな時間
何もしない時間、
ただ存在することを許す時間
を持つことで
内なる声に耳を傾け
自分自身と
より深くつながることができます。
この「無」の時間こそが
創造性と
内的な豊かさの「源」となります。
獅子座16度のエネルギーは
これまで「重要」と思っていたことから
少し距離を置き
日常の些細な出来事に
目を向けることで
私たちの生活は
より豊かな意味に満ちていることを
教えてくれます。
今この瞬間の中に存在する
「喜び」や「美しさ」を
十分に味わうこと…。
そうして内側から満たされていくとき
私たちの心は自然と
「次なるステージ」への
準備を始めていくのです。
内なる広がりと奥行きの獲得
獅子座16度の時期に経験する
「弛緩した精神状態」は
表面的には無気力や
目的意識の喪失のように
見えるかもしれません。
しかし、がむしゃらに前進することを
一時的に手放した時
私たちの感覚はより繊細になり
これまで見過ごしていた
微細な変化や感覚に
気づくようになります。
それは、まるで
長い間一点を見つめていた目が
ようやく周囲の風景全体を
捉えられるようになる感覚に似ています。
見えなかったものが見えてくる
目標に向かって
突き進んでいる時には
私たちの視野は狭くなりがちです。
しかし、ペースを緩め
立ち止まった時
これまで気づかなかった可能性が
自然と目に入ってくるようになります。
それは人間関係においても同様で
相手の微妙な表情や
言葉の裏にある感情に
敏感になれるのです。
聞こえなかったものが聞こえてくる
心が静まると
自分の内なる声や直感
そして周囲の微かな音にも
耳を傾けられるようになります。
忙しさの中では聞き逃していた
自然の音
音楽の繊細なニュアンス
そして何より
自分の本当の望みや
感情の声に気づくようになるのです。
この時期は
「空」の状態を
受け入れることが大切です。
何かを埋めようとしたり
すぐに新しい目標を
見つけようとしたりするのではなく
その「空白」そのものを味わい
その中で
自然と湧き上がってくるものに
注意を向けてみましょう。
獅子座16度の真の贈り物は
この「内なる広がりと奥行き」の
獲得にあるのかもしれません。
外側の世界での
成功や達成だけでなく
内側の世界の「豊かさ」に気づくとき
私たちの人生は
より多層的で
深みのあるものになっていくことでしょう。
自然なリズムに身を任せる
獅子座16度の時期には
自分のペースや努力で
物事を進めようとする姿勢から離れ
より大きな流れや
自然なリズムに
身を任せてみると良さそうです。
これは「委ね」という
積極的な受容の姿勢です。
私たちの人生は
常に前進と後退
拡大と収縮
活動と休息のリズムで
成り立っています。
獅子座16度は
ものごとには
こうした「サイクル」があることを
伝えてくれてもいるのかもしれません。
その「サイクル」の中では
「内省と統合」の時間も必要です。
この時期を十分に尊重し
内側の声に耳を傾けることで
次の行動へのエネルギーが
より純粋で力強いものになるのですね。
自然界を見てみると
すべてのものには「リズム」があります。
潮の満ち引き
月の満ち欠け
季節の移り変わり—
すべてが休息と活動
収縮と拡大のサイクルを
繰り返しています。
私たち人間も
こうした「宇宙のリズム」の
一部なのですよね…。
獅子座16度の時期には
このような「自然なリズム」に
逆らうことなく
むしろそれに調和して生きることの
知恵を学ぶことができます。
静けさの中に身を置き
内側からの自然な衝動が
湧き上がるのを待つことで
次の行動はより本質的で
自分自身の真実に
沿ったものになることでしょう。