獅子座25度「砂漠を横切るラクダ」*心のコンパスを信じ新たな地平を目指す
8月18日前後の太陽のサビアン。極限的なもの、自分が求める究極の価値に向かって、孤立も恐れずに一心不乱に突き進むことの大切さを思い出させてくれるシンボルです。カバラの「生命の樹」とも関連の深いとされるシンボル。カバラ思想とも絡めて、考察していきたいと思います。
砂漠のラクダ
🎵月の砂漠を~はるばると~
なんて
音楽の教科書にあった歌を思い出します🎶
砂漠と言う乾燥した
気温差の激しい
過酷な環境の中
それでも「はるばる~」と
人が砂漠を超えていけるのは
ラクダのおかげでしょう
ラクダは
何日も水を飲まなくても
数100キロの荷物を運べる
と言われます。
*外気温に合わせ体温を変化できる
(気温に合わせ体温を上げれば
汗をかかずに水分を保持できる)
*一度に大量の水を飲んで
血液に貯めておけるうえ
濃い尿で余分な水分を出さない
*背中のコブで熱を遮る
…ことができるそう
(横浜動物園ズーラシアさんより抜粋)
この様なラクダの特徴から
「外側の環境」に動じることなく
「自分の目的」を見失わずに
黙々と進んで行く…そんなメッセージを
伝えてくれるシンボルです。
砂漠をわたるキャラバンが
見渡す限りの砂地と
ギラギラと照り付ける
過酷な太陽の熱射のもとで
歩き続けることができるのは
「目指している場所」が
あるからに他ならないでしょう。
けれど私たちが生きる上で
そうした「目的地」が見えずに
歩いていることは
多いものではないでしょうか。
そんな時に
「コンパス」とすべきなのは
自分の内なる心から湧き出る
「やってみたい」という気持ち。
サビアンの25度とは
各サイン(星座)の「学び」が
「完成する度数」とされます。
獅子座で言えば
「自分が」を表現してくる中で
25度では
「周囲の環境や評価に振り回されない」
確固たる自分を
獲得したと言えそうです。
「生命の樹」の砂漠のラクダ
松村先生によると
ユダヤ教神秘主義のカバラでは
人間の構造を生命の樹という図で考えますが
この中で人間の本質を表す太陽に匹敵する中枢と
宇宙的な根本原理を示す
冥王星に匹敵する中枢との間の通路(パス)を
「砂漠のラクダ」と呼ぶ
そうです。
(松村潔先生「愛蔵版サビアン占星術」)
ここで廣田雅美さん著書
「 [新装版]生命の木パーフェクトガイドBOOK」
を参考にしていみたいと思います。
(廣田雅美さん「 [新装版]生命の木パーフェクトガイドBOOK」
kindle版27ページよりお借りし、赤線を加えました)
冥王星→→ケテル 王冠
太陽→→ティファレト 美
となっています。
ティファレトとは
「高次のじぶん」=「ハイヤーセルフ」
であり
「月」→→「イエソド」=「日常の意識の私」
とは異なる
「ほんとうのわたし」であると
述べられています。
「役割のわたし」の外に立つ
イエソドとは
「誰かから言われた言葉」や
「これまでの経験」によって
つくられている私…とも
言い換えられるのではと思います。
またそうした
「これまでの経験では」
○○だったから
△△だったから
「この先もきっとそうなるに違いない」
という判断や
そこから
「損をしたくない」行動を選んでしまう
「損得勘定」に基づく自分
とも言えそうです。
そして廣田さんは
イエソドは
「役割」に応じて
「日常で使い分けている仮面のわたし」
とも言い換えられると
述べられています。
それは光を受けて反射する
月を連想させます。
また反射したものを
「カラー」と認識している
可視光線の世界がイメージされます。
さてこのように見てくると
私たちが「砂漠のラクダ」を
通過するには
① 「日常」で演じている
「役割」としての「仮面」
ではないところの「じぶん」に気付く
(太陽の意識=ティファレト)
② ①の
「(仮面でないところの)ほんとうのわたし」から
「創造主の意識」
(冥王星=ケテル)へ向かう
必要があるとわかります。
①について→→ご参考:
「自由になるにはどうすればいい?」
「それにあなたのつけている
その仮面をはずすことね」 と彼女は言った。
「その仮面はとっても心地よくて、
なかなかはずせないでしょう。
でもそれは、その仮面があなたに
ぴったりだからというわけではなくて、
ただ長い間つけてきたから
というだけのことなのよ」 。
(こちらよりお借りしました)
「光の意識」へ…
つまり
私達を縛っているように見える
私たちが「日常」で演じている
「役割」としての「仮面」
という「制限」も
実は「誰か」や「外の環境」から
押し付けられたものではなく
自分自身が「採用」しているだけ…
と気付いていける…と
伝えているのではないでしょうか❓
そのうえで…廣田さんは
この様におっしゃっています。
私 は 日常 の 自分 が
本当 の 自分 では ない こと を
知っ て い ます。
その 上 で 人生という 舞台 で
演じる 役柄 を 楽しみ ます。
(廣田雅美さん [新装版]生命の木パーフェクトガイドBOOK (p.74).
株式会社ヒカルランド. Kindle 版.)
この「知っている」という
「意識」こそは
一歩離れたところから
「可視光線」の中で
繰り広げられている舞台「全体」を
「外から見ている感覚」です。
ご参考記事:蠍座25度「X線」
そうした「役割」から離れたところにも
「自分が在る」ということに
気が付いてゆくことが
「プリズム」で「分光」された
「可視光線」の中(私たちが生きている世界)の
「7つのカラー」を統合した
「白色光」の意識、なのではないか…
と思います。
それは言わば「光の意識」です。
そして、そうした
「光の意識」へ近づくことが
「冥王星の視点」に近づくことであり
「役割」から離れたところでも
いかようにも
「人生を創っていくことができる」と
信じることに
繋がっていくのではないでしょうか❓
「受け取る」チカラ
そうした人生を創ってゆく「創造」とは
「前例」がないもの…
ですので「過去」という実績を
重んじるひとからは
支持が得られないかもしれません。
だから「砂漠のラクダ」の旅は
しばしば
孤独な状況に陥るでしょう。
精神的に他者の無理解に出会ったり
十分に意志を通じることのできる人が
いないという状況
(松村潔先生「愛蔵版サビアン占星術」)
になるかもしれません。
そこで必要となって来るのは
「自分の中に湧き出る直観」です。
「砂漠のラクダ」の通路(パス)は
タロットでは2番の
「女教皇(ハイプリエステス)」に当たります。
それは尽きることのない
インスピレーションを
受け取ることのできるチカラ
…「受容性」です。
駱駝 の コブ は 渇き を 癒す 水 の 象徴 で あり、
水 は 信頼、 信仰 を 表し ます。
延々と 続く 熱砂 の 中 を 約束 の 地 に 向け て 進む には、
深い 信頼 と 信仰 が 必要 とさ れ ます。
(廣田雅美. [新装版]生命の木パーフェクトガイドBOOK (pp.151-152).
株式会社ヒカルランド. Kindle 版. )
ラクダのコブにある水が
「信頼を表す」とされていますが
「面白そう」
「やってみたい」
そんな
「インスピレーション」を受け取って
それを「信頼」することが
「創造」へと
繋がっていくのではないでしょうか。
「創造」を意識する
最後に上記の廣田さんの書籍の中で
印象的だったエピソードを
ご紹介したいと思います。
神 から 自由意志 を
与え られ て いる のは人間 だけで、
最高 位 の 天使 で あっ ても、
創造 性 を 持ち合わせ て い ませ ん。
神 の 隣 に い た 最も 美しく 賢い 光 の大天使
ルシファー の 堕天 は
この こと を 伝え て い ます。
神 は ルシファー に、
アダム と 勝負 する よう に 命じ まし た。
勝負 の 内容 は、
まだ 名前 が ない 動物 たち を
名づける という もの 。
アダム は、 何 の 苦労 も なく
次々 と 名前 を つけ て いき ます が、
ルシファー は 1つ として
名前 を 思い浮かべる こと ができ ませ ん でし た。
(同上)
私はこの話を読んで
身をもって「創造」を教えてくれた
ルシファーに感謝したい気持ちに
なってきました(;’∀’)
私達には
ほんとうは「できること」なのに
「恐れ」や「損得勘定」に囚われ
まだまだ「やっていない」ことが
たくさんあるのではないでしょうか⁉
「生命の樹」の一番下にあるのが
「マルクト」です。
それは「地球」を表します。
私 たち 人間 は イメージ し、
創造 し、体験 し、
体験 を通して成長 する こと が き ます。
それ は マルクト という
形 ある 世界 に存在 し て いる から です。
こうして 考える と、
神 と 同じく 創造 が できる 人間 とは、
何 と 素晴らしい 生き物 でしょ う。
マルクト は、
人間 の 特権 として 与え られ た
肉体 と 感覚 を 存分 に 使っ て 活動 し、
思い描い た 理想 を
現実 に し て いく 世界 なのです。
(同上)
今回の獅子座下弦の月は
そうした「創造」へ向けて
「本質を見抜き、意志を貫く強さ」や
そこから得た 「自分信頼」を
大切にするよう
伝えられているのではないでしょうか。
それはこれまでにあなたが
太陽と冥王星を結ぶ
「砂漠の道」を歩んで来られる中で
徐々に書き換えてきた「信念体系」
=「新しい価値観」を携え…
それを心底、信頼して…
ここから
「あたらしいあなた」が
そこにいる未来を
しっかりと
創造してゆきませんか❓