天秤座22度「噴水で鳥に水をやる子供」*魂を潤す、無償の愛と知恵の泉
10月15日前後の太陽のサビアン。柔らかな日差しの中、公園の噴水で、一人の子供が鳥たちに水をやっています。その光景を、少しだけ心に思い浮かべてみてください。そこには何の計算も、見返りを求める心もありません。このシンボルは、私たちの心の奥深くにある、清らかで純粋な優しさや、他者への無償の愛を思い出させてくれます。
天秤座15度を太陽のサビアンシンボルに持つ可能性のある方:
蜷川幸雄氏(演出家、映画監督、俳優。)
クリフ・リチャード氏(ミュージシャン。英国の国民的歌手。)
リチャード・カーペンター氏(ミュージシャン。カーペンターズ)
リリアン・ギッシュ氏(女優。サイレントの大スター)
ミシェル・フーコー氏(フランスの代表的哲学者)
シンボルが表す魂の風景
この度数が持つイメージは
私たちの精神世界を理解するための
大切な要素が散りばめられています。
まず「噴水」が象徴するのは
尽きることのない生命エネルギーを…
それは私たちの内側から湧き上がる
根源的な活力の源泉と言えるでしょう。
次にその周りを飛び交う「鳥」。
鳥たちは自由な精神や
私たちの思考
そして新しいアイデアの
軽やかな飛翔を表しています。
そして
その鳥たちに水をやる「子供」。
子供は計算のない純真さや
無垢な心の体現です。
誰かに何かをしてあげたいという
素朴な動機を象徴しています。
最後に命を潤す「水」。
この水は魂を癒し
思考やアイデアに養分を与える
精神的なエネルギーを意味します。
これらの要素が組み合わさることで
「見返りを求めない援助の美しさ」という
このサビアンの
中心的なテーマが浮かび上がってきます。
思考とアイデアに「霊的な水」を注ぐ。
私たちの心に生まれる思考やアイデアは
まるで小さな鳥のようです。
とても軽やかで自由ですが
同時に繊細で
適切な養分がなければ弱ってしまいます。
この度数は
そうした心の中の「小鳥」たちに対して
精神性や霊性という側面から
力を与えることの
大切さを教えてくれます。
誰かのアイデアを聞いたとき
それをただ評価するのではなく
その発想が持つ純粋な輝きに気づき
それを育むような言葉をかける。
それは
相手の思考レベルや
理解の深さに応じて
それぞれに適した方法で援助する
ということでもあります。
難しい言葉で諭すのではなく
子供に語りかけるように
優しく導いたり
あるいは専門的な知見を共有したりと
その形は相手や状況に合わせ、
様々です。
この行いは
私たち自身の
内なる泉に立ち返る旅でもあります。
根源的な生命エネルギーに触れることで
忘れかけていた
子どもの頃の純真さと快活さを
取り戻すことができるのです。
太古の知恵と現代のアイデアの融合
この度数の持つエネルギーは
古いものと新しいものを結びつけ
そこに新たな生命を吹き込みます。
ここで言う「太古の知恵」とは
先人たちから受け継がれた
普遍的な真理や
長い経験から得られた
深い洞察のことです。
一方で「現代のアイデア」とは
今この瞬間に
私たちの中から生まれる新鮮な発想や
創造性を指します。
この二つが出会ったとき
驚くべき化学反応が起こります。
それはまるで
乾いた土に
豊かな水が染み込むように
私たちの内側に
活力と生気が満ちてくる体験です。
それは過去の伝統と
現代の革新とを
橋渡しするプロセスです。私たちは
先人たちの智慧を深く尊重しながらも
それを自分自身の独自の表現へと
昇華させることができるのです。
こうして
古い知恵は新しい命を得て
再び現代の世界に
温かな光を灯し始めます。
心から湧き上がる「素朴な気遣い」
この度数の本質は
その場その場であらわれる
人に対する
素朴な気遣いの心にあります。
それは
あらかじめ計算されたものではなく
心の奥底から自然に湧き上がってくる
純粋な優しさです。
こちらのシンボルを
ネイタルチャートにお持ちの方
また強調されるシーズンには
他者が抱える精神的な傷や
心のマイナス面に対して
ごく自然にサポートしたいという
気持ちが芽生えるかもしれません。
それは義務感からではありません。
ただ純粋に「助けたい」という
シンプルで温かい気持ちから
生まれるものです。
このような気遣いの心は
時にセラピーやカウンセリング
芸術・文化活動
あるいは心理的な治療
といった専門分野で
その才能を発揮することがあります。
しかし
それは必ずしも
特別な活動である必要はないのです。
日常の本当に小さな場面で
誰かの心にそっと寄り添い
優しく手を差し伸べることも
同じように尊い行為と言えるでしょう。
見返りを求めることなく
ただ相手の幸福や心の安らぎに
純粋に心を配る…
そうした一つひとつの優しい行いが
この世界をより温かく
より美しい場所へと
変えていく力になるのです。
「援助」がもたらす魂の相互成長
私たちは「援助」という言葉を聞くと
誰か強い者が
弱い者へ何かを与えるという
一方通行のイメージを抱きがちです。
しかし
この度数が示す援助の本質は
まったく異なります。
それは
魂と魂が出会い
共に成長していく
神聖な交流とも言えます。
自分よりも
まだ経験の浅い魂に対して援助する行為は
相手の成長を促すだけでなく
巡り巡って自分自身の魂の成長にも
深く繋がっていきます。
私たちの世界は
お互いの人生を
支え合うことで成り立っています。
支える者と支えられる者の境界線は
実はとても曖昧なものなのです。
誰かの幸せやくつろいだ気持ちが
いつしか自分自身の喜びとなる…
他者の幸福を願う心が
結果的に自分の心を豊かにしてくれる…
援助とは
そのような<共有される喜び>の
体験でもあります。
私たちは助けることによって
同時に助けられている。
与えることで
実は与えられている。
この真理を理解したとき
世界の見え方が
変わってくるかもしれません。
予期せぬ出会いが導く豊かな成長
人生において
予期せぬ形で現れる
そうした「援助の対象」は
このシンボルに関わるひとを
豊かな成長へと導いてくれるでしょう。
それは
あらかじめ計画されたものではなく
まるで偶然のように見える
ふとした出会いかもしれません。
しかし
その「偶然」は
宇宙の視点から見れば
深い意味を持つ
必然の出来事なのでしょう。
宇宙は
私たちが最も成長できる相手
最も学ぶべき相手を
完璧なタイミングで私たちの前に
そっと現してくれます。
その出会いを通じて、私たちは
自分自身の隠れた才能に気づいたり
まったく新しい視点を得たり
心の深い部分が
癒されたりするのですよね。
援助する側であるはずの自分が
実は相手から
最も大きな贈り物を受け取っている。
そんな不思議で素晴らしい体験が
待っているかもしれません。
本当に大切なものへ立ち返るために
援助という行為は
とても尊いものですが
時として私たちはその純粋な動機を
見失ってしまうことがあります。
「援助」という美しい名のもとに
実は自分のエゴや欲求を
満たそうとしていないだろうか。
子どものような
純粋な気持ちに立ち返って
静かに
自分の心を見つめ直してみることが
とても大切になります。
本当は相手のためと
思っていた行為が
実は相手を自分の思い通りに
コントロールしようとする
試みではなかったか。
誰かを助けることで
「感謝されたい」という
承認欲求を
満たそうとしていなかったか。
このような内省と問いかけは
時に痛みを伴うものとなりますね。
しかし
その痛みを誠実に通過することで
私たちは
本当に大切にすべきものが
何であるかを
再発見することができるのでしょう。
「真の援助」とは何か
では
エゴに基づいた行為ではない
「真の援助」とは
一体どのようなものなのでしょうか。
第一に
それは「無条件の愛」から始まります。
見返りを求めず
条件をつけず
ただ相手のありのままの幸せを願う心。
それが真の援助の源泉となるでしょう。
第二に
「相手の自由を尊重する」ことです。
援助とは
相手を自分の価値観で
変えようとしたり
コントロールしたり
することではありません。
相手自身の選択と
その人なりの成長のプロセスを
深く信じて尊重することであるでしょう。
第三に
「自己の動機へ誠実である」こと。
常に自分の動機を点検し
そこにエゴや支配欲が
混入していないか
正直に見つめる
勇気を持つことが必要ですね。
そして最後に
「謙虚さと感謝」を忘れないことが
大切になってくるでしょう。
援助する機会を
与えられたことへの感謝や
そして
自分もまた
不完全な存在であるという
謙虚な気持ち…
真の援助とは
相手を変えようとすることではなく
相手がすでに
<内に持っている本来の光>を見出し
それがもっと輝けるように
ただ場を整えることなのかもしれません。
このシンボルに惹かれるあなたへ…
もしあなたが
この天秤座22度のシンボルに
深く共鳴するものを感じるなら。
それはあなたの魂が
本来持っている優しさと
「他者を助けたい」という
純粋な願いを思い出すようにという
宇宙からの招待状かもしれません。
どうぞ日々の生活の中で
ほんの小さな親切を
実践してみてください。
それは決して
壮大なものである必要はありません。
道で困っている人に声をかける。
誰かの話を
評価せずに最後までじっくりと聴く。
温かく
優しい言葉をかける。
そのような小さな思いやりの行為が
静かな水面に広がる波紋のように
世界にゆっくりと
でも確実に広がってゆくでしょう。
同時に
私たち自身の<動機>にも
正直に気を配ってゆきたいですね。
「助けたい」という気持ちの奥に
何か別の欲求が隠れていないか
時々立ち止まって
確認することも
必要になってくるでしょう。
私たちが
しっかりと自己と向き合い
自分を、そして相手を
とことん「信頼」する中で
それを行うとき…
その優しさや誠実さは
援助をより純粋で
より力強いものへと
変えてゆくでしょう。
それによって
私たち自身もまた成長し
癒され
豊かになってゆく…
私たちはみな
与える者であると同時に
受け取る者でもあるのですから。
噴水の水が尽きることがないように
あなたの内側から湧き上がる
純粋な愛と優しさも
決して枯れることはありません。
それは常に新しく
常に豊かに
あなたの心の奥底から
静かに
そして力強く
湧き上がり続けるのです。