射手座27度「彫刻家」*潜在的な思いを目に見える形へ
12月19日前後の太陽のサビアン。天の河銀河の中心「ギャラクティックセンター」が2023年射手座の27度あたりにあるとされ、今回のサビアンも影響を受けていることになります。ブラックホールのような潜在的なパワーを活かしていくヒントともなっているシンボルと思います。
このシンボルで思い出されるのは
夏目漱石の小説
「夢十夜」の「第六夜」です
「私」(漱石?)は夢の中で
平安時代末期から
鎌倉時代初期にかけて活躍した
運慶という仏師
(仏像を彫る人=つまり「彫刻家」!)が
漱石の
現代(明治時代)に現れて
仁王像を彫っているところに
出くわします
たくさんの見物人たち
(明治時代のひとたち)
に囲まれながら
黙々と作業を進める運慶
「私」がよくもあんなに
無造作に鑿(のみ)を使って
眉や鼻を彫り出せるものだ、
と言うと
近くにいた若者が
「あの通りの眉や鼻が
木の中に埋まっているのを
掘り出すまでだから間違うはずがない」
というようなことを言ったので
そうか、じゃあ自分にもできる筈…
と自分でも仁王を彫ってみたくなり
早速帰宅して
薪に使おうと思っていた木を彫ってみるが
何度やってもできない
「明治の木には仁王は埋まっていなかった」
と言って終わります
つまり鎌倉時代の仏教の精神性が
明治の世には残っていない
と解釈されています
今回のシンボル「彫刻家」も
運慶が仁王を彫り出すように
あらかじめ確固とした
「自分の思想や考え方」があって
それを見い出すように
彫り出してゆきます
彼は射手座26度までに
たくさんの試行錯誤をしてきたから
もうこの26度では
じぶんの考えが確立されているのです
ただそれは彼にも
まだ明確に見えていなかった
かもしれませんが
彫り進めることで
だんだんと「形」が明確に見えてくるのです
それはそのまま
周囲の人への「アピール」にもなり得ます
「私はこう思うの」
とSNSで発信している
私たちにも
通じるものがありますよね
自分の生き方や考え方を
他の人にも理解してもらえるよう
そして自分の影響力が
どう伝わっているのかを
確認するため
創作や言葉で説明する練習を
積んでいく
思いや考えを
言葉や画像で伝えていくことで
「いいね!」をしてもらえたり
目に見える結果が生まれてゆきます
さらにそうした
ひとびとのリアクションから
自分の「考え」も
より良い反応をもらえるような形へと
再度調整を行って
完成度を上げていく…
「自己表現」を精査し
相手からの反応で
また切磋琢磨していくことで
「与えること」と「受け取ること」の
バランスを取っていくことが
求められているのかもしれません
このサビアンをネイタルチャートにお持ちの方
また
このサビアンが強調されるシーズンには
*自分の「思い」をハッキリと認識する
努力をしていくこと
*その認識したものを
「目に見える形」として表現していくこと
が大切になってくるのではないでしょうか
また先ほどの運慶の逸話は
「自分が内側に持っているもの」が
世界への「見方」に繋がり
そこからが「現実」
(つまり小説で言われていた「仁王像」)
が引き出されてゆく…
という「量子力学」にも
通じるものを感じます
「思い」が現実化していくスピードが
どんどん早まっている現代
*自分の「思い」をハッキリと認識する
重要性がいっそう高まっていくと
言えるのではないでしょうか
そのためにも
「彫刻」を彫ること…
つまり何らかの形で
抱えていいる漠然とした「思い」を
発信したり
形にして
他者からの「反応」
(フィードバック)をもらううちに
どんどんと内側の「思い」が
明確になってゆくのではないでしょうか