乙女座6度「メリーゴーランド」*人生の躍動感を味わい尽くす
8月29日前後の太陽のサビアン。ドテカテモリーが蠍座であることから乙女座の理知的な好奇心が「情感」へと向かうシンボルです。メリーゴーランドに乗る子どものように、生命の躍動感に身を任せ日常生活における感情の波を楽しんでゆきます。
精神活動の二軸:中心性と周縁性
人間の精神活動には、軸となる部分と
周辺を回転する周縁性があります。
禅では「自灯明」と「法灯明」と
説明しています。
(松村潔先生「愛蔵版サビアン占星術」)
この二つの軸は
私たちの存在の心の基盤を形成し
心の安定をもたらしていますね。
「自灯明」とは
自分自身の内なる光を頼りに
生きることを意味します。
他人や外部に依存せず
自分の内面と向き合って
自己の価値観や信念によって
人生を歩むこと。
*ご参考*
一方「法灯明」は
仏法(釈迦の教え・真理)を
道しるべとして生きること。
他人の意見や世俗的な価値観ではなく
普遍的な教えを基準に判断し
行動することを意味しています。
これは乙女座2度「白い十字架」で
表わされている
乙女座が拠りどころとしようとした
何か大きな「規範」のようなもの
と言ってもいいでしょう。
*ご参考*
https://elements-for-fortune.com/sabian/virgo-2/
自分自身に向き合うことと
普遍的な法に従うことは
人生の両輪ともいえますね。
けれどこちらのシンボルは
軸を中心にグルグル回転する木馬たちに
身体を預けて楽しむこと…
つまり「回転部分」=「周辺部分」に
意識を没頭することで
喜びを得る生き方、と言えます。
人生の様々な局面でも
心を揺らしながら
その動きを
楽しんでいるのです。
そのとき頼りにしている「軸」は
子どもたちを見守る
(遊園地に連れてきた)
親のような、他の誰か…。
状況の成り行きや
周囲の人びとの思惑に身を委ね
「揺れ」を楽んでいるのです。
それは「法灯明」と言えるような
「普遍的な法則」にまで
意識が至っていないかもしれません。
けれど乙女座は
「白い十字架」のように
自分の「外側にあるもの」に
心の軸を委ねることで
自分を形作っていこうとします
そして自分が身を委ねている
「木馬」の動きから
自分の気持ちの変化を
感じ取って
それを味わっていくのです
乙女座の応答力:外部からの刺激に対する反応
乙女座は黄道十二宮では
6番目の星座です。
この「6」という数字は
「反応」や「応答力」を
表すとされます。
それは自分から
何かを仕掛けるというもの…
つまり「自灯明」で
あたりを照らすというもの
ではありません。
しかし、乙女座の真の強みは
外部からの刺激に対する
「反応力」そのものにあります。
変化に対する適応力や
柔軟性を持って
様々な状況に対して
適切に反応することができるのです。
外部からの刺激を敏感に感じ取り
それに対して
繊細かつ適切に反応することで
自分の存在価値を
見出してゆきます。
それは
メリーゴーランドに乗る子どもが
木馬の動きの刺激を受けると共に
感情が上下し
その過程で
生命の躍動感を
味わうことに似ています。
特に、このサビアンは
ドテカテモリーが蠍座であるため
この応答性は
より「情感的」な方向に向かいます。
理知的な分析だけでなく
感情の起伏を通して世界を理解し
反応する傾向が強まっている度数です。
ですので
こちらのシンボルを
ネイタルチャートにお持ちの方
また強調されるシーズンには
感情の波を恐れることなく
むしろそれを<人生の豊かさ>として
受け入れ、楽しむ姿勢を
大切にしてみましょう。
「応答力」を高めることは
単に受け身であることを
意味するのではありません。
むしろ、外部からの刺激に対して
創造的に反応し
この応答のプロセスを育むことが
自身の成長に繋がるのでしょう。
こうした乙女座の応答力は
日常生活の中での小さな変化にも
敏感に反応することで
磨かれていきます。
些細な出来事にも意味を見出し
それに対して適切に反応することで
<人生の豊かさ>を
より深く、体験することができるのです。
日常の中の躍動感:感情の浮き沈みを味わう
例えばルディア版の解釈では
乙女座6度
「興奮した子供たちが
けばけばしく安っぽい
メリーゴーラウンドに乗る」
とされています。
「けばけばしく安っぽい」ものであっても
子供たちはそれを楽しむことができます。
私たちも
個々人の日常生活が
どんなに色あせて見えても
それを熱心に「遊ぶ」ごとができれば
その「いろどり」を
多彩にしてゆくことができますね。
時には感情の嵐が
吹き荒れる場面にさえ
そこに人生の醍醐味を
感じているとが言えます。
そう、あたかも
ジェットコースターのような
ストーリーのドラマに
ハラハラドキドキするかのように。
このシンボルを持つ方は
一見するとトラブルに見えることさえ
「生きている実感」を
味わっているかもしれません。
他にも…
日常への集中
日常のこまごました事柄さえ
集中して楽しむことで
平凡な生活にも
色彩を加えることができます。
些細な出来事も
視点を変えることで
「冒険」に変わります。
感情の波
感情の浮き沈みを抑えず
その波に身を任せることで
より豊かな「感情体験」が
可能になります。
喜びも悲しみも
すべてが生きている証です。
そしてそうした「感情体験」は
成長の「糧(かて)」
となりますね。
変化を楽しむ
退屈にならないよう
生活に意識的に
浮き沈みのリズムを
創り出すことで
日々に変化を生み出して
生活が活性化します。
目前の出来事を
多彩に生きるということは
日常の中に
<ドラマ>を見出すこと。
例えば、朝の通勤電車での出会いを
運命的な巡り合わせと捉えたり
職場での小さな成功を
大きな勝利として祝ったり
テレビの連続ドラマに
一喜一憂したり
好きなスポーツの
好きなチームの応援に
全力でエネルギーを注いでみる…
そのように
「日々を丁寧に生きること」
「小さな出来事にも喜びを見い出すこと」
そうした習慣が
「いのちの躍動感」を高め
日常に輝きを増してゆくことでしょう。
このように一見すると
「けばけばしく安っぽい」と見える
メリーゴーランドでさえも
一心に楽しめる
子供のような心を持つこと
それは、<人生を豊かにする>
秘訣とも言えそうです。
日常の中に冒険を見出し
感情の波を受け入れ
時にはそれを大きく
表現してみる…
それは
「小さなことにも目を向け、大切に扱う」
乙女座の理知的な性質と
ドデカテモリー蠍座の
情感的な性質が融合することで生まれる
素晴らしい生き方です。
人生の喜びは必ずしも
高価で洗練されたものの
中だけにあるのではなく
時には単純で素朴なものの中も
見出すことができます
子供たちは
メリーゴーランドの
見た目の華やかさや価値ではなく
動きと体験自体を
楽しんでいるのです。
メリーゴーランドの人生哲学:波を楽しむ生き方
メリーゴーランドの馬が上下するように
人生にも波があります。
この起伏は避けるべきものではなく
むしろ様々な表現や感覚で
楽しむべきものなのです。
何の変哲もない日常に
「心の動き」という彩を添えることで
それはキラキラと
輝く色彩を帯びてゆく…
そう、動き出した
メリーゴーランドのように
退屈を嫌い、常に刺激を求める性質は
時として落ち着きのなさとして
現れることもありますが
それは豊かな生命力の
表れでもあります
活動的に行動し
躍動感溢れる人生を謳歌すること…
それは単に忙しく
動き回ることではなく
一瞬一瞬の体験を深く味わい
感情の波に身を任せること…
喜びも悲しみも
興奮も落胆も
すべての<感情>を受け入れ
それらを<人生の彩り>として
味わってみましょう。
平凡な日常の中にも
冒険を見い出し
楽しむ方法を見つけましょう。
それは、人生の苦しみや困難を
無視するものではなく
むしろそれらも含めた
全体としての人生を
味わい尽くす姿勢とも言えます。
メリーゴーランドの馬は
下がるときもあれば
上がるときもあります。
私たちの人生にも
様々な局面があります。
その全てを受け入れ
味わい尽くすことで
回る木馬の上で
キャーキャーと嬉しそうに声を上げ
目を輝かせる子どもたちのように
躍動感溢れる人生を
謳歌することができるのです。