「大嘗祭」を振り返る…時空を超える「日本のこころ」

西洋占星術では2020年12月3日ラッキースターと言われる木星が山羊座に入りました。
「山羊座」は「伝統、責任、歴史、国家」…という象意を持つことから
今年代替わりを迎えられる「日本の皇室」は山羊座を象徴するものと感じます。

2020年は「山羊座」が強調される星回り。
その山羊座に木星が入室する直前の11月に
「皇室」の代替わりの最大の儀式として
「大嘗祭」が行われましたのは
大変意味深いものであると感じました。

そこでこちらの行事の意味するものを
私なりに考察させてゆきたいと思います

「大嘗祭(だいじょうさい)」とは

 

新天皇の
ご即位の儀式「大嘗祭」のメインの行事を
無事終了されたご報告として
伊勢神宮へご参拝に詣でられた日が11月23日。

通常「勤労感謝の日」として
祝日にあたる日です。

通常は「新嘗祭」の日で
「大嘗祭」は
「天皇ご即位の最初の新嘗祭」です。

WIKIPEDIAによると

農業国家である日本は、
古くから神々に
五穀の収穫を祝う風習があった。
(中略)
収穫物に感謝する大事な行事として
飛鳥時代の皇極天皇の時代に始まった
新嘗祭の日が
第二次世界大戦後のGHQの占領政策によって
天皇行事・国事行為から切り離される形で改められたものが
「勤労感謝の日」である。

 

となっています。

つまり本当に古来から
神々に豊穣を感謝する祭りとして
「新嘗祭」というものが存在していました。

 

天皇陛下が,神嘉殿において新穀を
皇祖はじめ神々にお供えになって,
神恩を感謝された後,
陛下自らもお召し上がりになる祭典。
宮中恒例祭典の中の最も重要なもの。
天皇陛下自ら
ご栽培になった新穀もお供えになる。
宮内庁HP「主要祭儀一覧」より)

 

となっています。

そして新天皇が即位の際には
この「新嘗祭」の特別バージョンとして
「大嘗祭(だいじょうさい)」が行われる習わしなのです。

大嘗祭の定義

新天皇が即位した時に最初に行われる新嘗祭のこと

新嘗祭と天皇の継承を行う儀式

(中略)

この大事なお祭りが終わるまで、
天皇陛下をはじめ皇室の方々は
新米を口にされることはありません

(中略)

特に新天皇即位の時だけは、
いつもよりも盛大に新嘗祭を行うのが習わし。
それが大嘗祭なのです。

「【令和の大嘗祭】本当の天皇即位はここ!大嘗祭の意味を知っておこう!」さんより

こちらのサイトを拝見すると
実にご即位されてすぐの5月から
この儀式に使われるお米を
おつくり頂く田んぼの選定が行われていたとあります。

 

「大嘗祭」「新嘗祭」の重要性

 

では何故
「新嘗祭」は
これほど大事な行事なのでしょうか?

こちらの本に、
「神宮で一番大事な神事は、神様のお米作り」
という章があります。

年間を通して行われる祭りの中で
最も重要とされ
「大祭り」と呼ばれているのが
10月に行われる
「神嘗祭(かんなめさい)」です。(中略)

伊勢神宮の全てのお祭りは
この「神嘗祭」のためにある
と言ってもいいほどです。

天照大御神の孫である
瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が
天よりから地上に降りた際
(中略)
天照大御神より
「稲穂」と「三種の神器」を託され、
稲作を神の技として、
日本全国に広めました。

 

 

そして上記より引用されています。

代々の天皇は
皇祖からお預かりした稲を
毎年蘇らせて、秋には初穂を

「今年もお約束通り実らせました。今年も豊作でした」

と皇祖に感謝するのが
神嘗祭であり、
その施設が神宮なのだ。

 

つまり、

米とは天照大御神の
スピリットというか
民族の存続と
永遠の発展の願いが込められている
「稲魂」というタマシイ

であるということです。

 

「新嘗祭」と「神嘗祭」との違いは?

ここで

「新嘗祭」と「神嘗祭」の違い
については以下の通りです。

神嘗祭の場合は、
伊勢神宮において
その年に収穫した新穀を奉納する儀式であり、
収穫された初穂は天照大神にお供えします。
この時、天皇は初穂を召し上がりません。

(中略)

神嘗祭で収穫をお祝いして、
日本の国民全員にめでたく
その年の新米が行き渡った
と思われる約1ヶ月後、
11月23日の新嘗祭で、
天皇陛下がようやく
新米を口になされる
のです。
「神嘗祭と新嘗祭の違いは何?意味と由来でスッキリわかる宮中祭祀」さんより

 

つまり
天照大御神さまに
その年の感謝の初穂を奉納するのが「神嘗祭」。

その後全国に行き渡ったころ
天皇が
全国の神様に感謝を捧げ
初穂を口になさるのが「新嘗祭」。

ということですね。

そしてその「新嘗祭」という
大事なお役目を
ご即位後に初めてなさるものを
「大嘗祭」というわけですね。

 

「大嘗祭」と日本の神々

ここまでのお話をまとめると

*天照大御神は
お孫さんのニニギノミコトに稲穂を預けた。

*天孫(ニニギノミコト)は
それを天皇に託した。

*天皇陛下は
皇居内の水田で毎年稲穂を育て、
神嘗祭でご奉納される。

*そのひと月後に
国民に行き渡ったのを見届けられ
新嘗祭でお口にされる。

*ご即位後の
最初の新嘗祭を大嘗祭とする。

…ということですね。

つまり大嘗祭は

新しい天皇の御代も
神様より賜った稲穂が
豊かに実りますようにと
祈りを捧げる儀式
であるということですね。

「令和」という時代の安寧祈願は
稲に込められた
神様の民を想う愛情への
感謝をお伝えすることでもあるのですね。

 

「植物の成長過程」という「循環サイクル」

 

ここで少し考えてみたいのですが

この「作物が実る」ということは

「自然界の循環」が根底にあると思います。

 

九星気学や風水、四柱推命の根本となっている思想
五行説には

木⇒火⇒土⇒金⇒水

というサイクルが重視されます。

これは

冬=水の季節=種がつくられ
春=木の季節=芽が出て草木が成長し
夏=火の季節=花が咲いて受粉の準備を始め
秋=金の季節=実がなって葉が落ち
冬=エネルギーが凝縮されてまた種がつくられる

という流れに沿ってエネルギー、
つまり「いのち」が育まれ
次の世代へと受け継がれる、というものです。

この「サイクル」こそが
前述の「稲魂」に込められた
神の力、宇宙の真理であると思います。

この五行思想は
約2000年前に中国で生まれたものですが
恐らく根本の思想は
シルクロードを経て
西洋古代文明に
何らかの「モト」となるものがあったように思います。

何故なら古代神聖幾何学について述べられた
「フラワーオブライフ」という本によると
生命の誕生と生長の図式が
植物の成長になぞらえてあるようだから。

しかもエジプトだけではありません。古代オリエントやヨーロッパ。そしてアジアにも同じような模様があるんです。

このような不思議な模様は神聖幾何学模様と呼ばれています。

「フラワーオブライフ(生命の花)」と名付けられたこの模様はいったい何を意味してるんでしょうか?

この模様は生命の循環を意味しています。

種から木ができて花が咲き果実になってまた種に戻る。

植物の一生がこの模様に込められているんです。

でもこの模様が意味するのは植物だけではありません。たまたま植物で表現されていますが、すべての生物の一生のサイクルが表現されているんです。

花は「開花」
実は「結実」
種は「終わりと復活」
木は「成長」

植物だけではなくすべての生き物に当てはまるんですね。

この模様は人生そのものなんです。

フラワーオブライフにはそんな生命の神秘に対する永遠の歓びと祈り、感謝の気持ちが込められています。
「フラワーオブライフは深い意味を持つ生命のシンボル」

 

 

「循環サイクル」とは宇宙のエネルギー

 

「フラワーオブライフ」の思想は
カバラの「生命の木」や
タロットカードの「四大元素」にも受け継がれていると思います。

そして四柱推命の診断の元となる
「十干」や「十二支」もまた
この「植物の成長の様子を表したもの」であるようです。

「十干とは」

「十二支は植物の成長過程を示す」

つまり世界の古代文明から現代にいたるまで
この「植物の成長過程」に
何らかの神秘な宇宙エネルギー
つまりは神のエネルギーであるとことの
「循環サイクル」についての
メタファーが残されている、ということです。

そして、
この方が述べられている

生命の神秘に対する永遠の歓びと祈り、感謝の気持ち

 

これこそは、
ニニギノミコトから天皇に託された「稲魂」の背後にあるもの、
とは思われませんか?

つまり「稲魂」とは
植物が成長するための「循環」のエネルギーの凝縮であり
それを私たちが食することで
「いのち」のエネルギーを
身体の中に取り込ませて頂く

そういった
神や宇宙のエネルギーであるところの
「自然の循環サイクル」の
象徴であるように思われるのです。

実際大嘗祭では
天皇陛下が天照大御神さまとご一緒に食事を摂られ
「死と再生」をイメージさせる「眠り」について
再び起き上がる…
そのとき現人神として
神のエネルギーを取り込んでおられる…
それによって国民がその後食する稲穂にも
神のエネルギーが分け与えられる…
というストーリーがあるようです。

つまり天皇陛下は
「天と地」を繋ぐ方であるという思想

天皇陛下によって
「天」としての神のエネルギーが
「地」に住まう我々国民へと繋がれる、
ということでしょう。

「大嘗祭」が終わり
新天皇にご祈祷頂いた通り

「令和」の時代も
この大いなる「生命のサイクル」が
無事に循環し
私たちを守ってくださることを祈ってやみません。

 

「大嘗祭」への海外の反応

 

もしもあなたが天皇制を擁護したり
神道を信仰しておられないとしても…
私は
「日本」という国には
そうした精神が根底に流れている国なのではないか、
ということがお伝えしたかったのです。

伊勢神宮の「式年遷宮」が
取り壊されることで永続するように

この「自然の循環」が保たれる限りは
「いのち」は種へと受け継がれ
それによって結果的には
永続してゆくもの…
それが自然界の、そして宇宙の「成り立ち」であると思います。

そして

そうした「循環」と「継承」の物語は
フラワーオブライフのように
世界の各地に残されているとしたら
今も世界の人々の集合意識のどこかに
潜んでいるはずで

この「大嘗祭」の模様を視聴した人々の
好意的なコメントの数々にも
そうした「受け継がれているもの」への畏敬の念が
現れているように思われますし
世界の人々の集合意識に何かしらの
刺激(インパクト)を与えるものであったのでは
無いだろうかと思われます。

実際海外の数多くの主要メディアが
外国の即位式としては異例だけれど
パレードやその他の模様が
特集などで長時間枠で報道されたようでした。

 

「ご親謁の儀」伊勢外宮内宮へのご参拝

 

このメインの儀式としての「大嘗祭」は
今年は23日ではなく
14日に行われました。

これは
WIKIPEDIAによると
新嘗祭はもともと旧暦11月の卯の日に行われていたものを
新暦の導入に伴い新暦に移行、
その年が23日だったので
以後慣例的に23日に行われるようになったようです。

それで大嘗祭ではこの正式な日取りに倣い
メインの儀式は14日に行われたようです。

けれども
11月22,23日には
大嘗祭のメインの儀式を
無事に終えられたことの
ご報告としての伊勢神宮へのご参拝がありました。

天皇、皇后両陛下は二十二日、伊勢神宮(三重県伊勢市)の外宮(げくう)を即位後初めて参拝し、即位の礼と重要祭祀(さいし)「大嘗祭(だいじょうさい)」が無事終了したことを報告する「神宮に親謁(しんえつ)の儀」に臨まれた。両陛下は二十三日に内宮(ないくう)を参拝し、同日夜に帰京する。
東京新聞「伊勢神宮で「親謁の儀」 両陛下が参拝、厳かに」

メインの儀式と同じく
古式ゆかしいご装束で

22日は天照大御神さまのお台所の意味のある
衣食住や産業の守り神
「外宮(げぐう)」と呼ばれる
「豊受大御神(とようけのおおみかみ)」さま
へのご挨拶の儀、

そして翌23日に
「内宮(ないくう)」と呼ばれる
「皇大神宮(こうたいじんぐう)」さま
へのご挨拶の儀、を行われました。

代表する大きな社が「外宮」と「内宮」。
呼び方はそれぞれ「げくう」・「ないくう」です。
内宮では
皇室の御先祖と言われる最高位の神様、天照大御神をお祀りしています。
「伊勢神宮(外宮・内宮)の正しい参拝方法を指南!(じゃらんニュース)」さん

 

特に23日の
皇大神宮様へのご挨拶は
ご神事的な意味合いとして
真に「令和」のスタートと
言えるのではないでしょうか?

 

「大嘗祭」の終わりのシンクロニシティ

 

そしてこの23日は暦の上で
偶然とは思えないほど
「ビンゴ」が揃ったような日でした。

*その1:「天赦日(てんしゃび)」*

八百万の神々が天に昇って、万物の罪を赦してくださると言われる

暦の上での最上日(年に5~7回しかない)

*その2:「甲子(きのえね)」*

60干支の最初の1日である「甲子」は
十干でも最初の日、十二支でも最初の日

60日に一度しかない、「スタート」の気運に溢れる日。

*その3:「九星陽遁始め」*

九星では1年は、
「夏至」=「一番日照の長い日」です。
そこから「冬至」=「一番日照の短い日」に向かっていく半年が
「陰の半年」とされます。

逆に「冬至」から「夏至」に向かう半年は
「陽の半年」とされます。

けれどもぴったり
夏至と冬至を起点にするのではありません。

上記に上げた60干支の最初の日、
「甲子(きのえね)」が
夏至から一番近い日が「隠遁(いんとん)始め」とされます。

因みに、2019年は5月27日でした。

5月26日までは「陽遁(ようとん)」で
九星の日盤は
一白水星⇒二黒土星⇒三碧木星…⇒九紫火星とまわり

5月27日からは「隠遁」となって
九紫火星⇒八白土星⇒七赤金星…⇒一白水星
となるのです。

大気のエネルギーは少しずつ収縮し鎮まってゆくフェーズに。

そして、11月22日まではこの「隠遁」が続いていましたが
23日からは「陽遁」巡りに。

この日が冬至に一番近い「甲子」の日にあたるからです。

ここからは日盤も
一白水星⇒二黒土星⇒三碧木星…⇒九紫火星と昇順に巡ります。

「陰極まれば陽生ず」と言われるように
徐々に大気のエネルギーが温かく
アクティブに切り替わってゆくとされるのです。

このように暦の上でも
最大吉日かつ切り替わりや
スタートを表す日であったのです!

更に注目したいのが
西洋占星術の見地からも
かなりスペシャルな日であったと言えるのです!

太陽系が属している
「天の川銀河」の中心付近、

(つまり
地球が太陽を回るように
太陽系がその銀河の中心を軸に回っていると言えますが…)

それを「ギャラクティックセンター」と呼ぶそうです。

これは射手座の26度~27度付近にあるとされています。

そして11月23日はちょうど
太陽系10天体中の
「吉星(ラッキー・スター)」とされる金星と
「最大吉星」とされる木星が
この「ギャラクティック・センター」に
まさに位置していたのです。

 

 

金星と木星が
コンジャンクション(同位置)というだけでも
かなりラッキー・パワーの強い配置でありますが

木星が自分の支配星とされる
射手座に巡るのは12年に1度のこと。

ですから木星が地球から見て
ギャラクティック・センターに位置するのも
12年に1度です。

 

地球は、約360日かけて、
太陽を1周します。
太陽系は、約26000年かけて、
GC(ギャラクティック・センター)を1周します
また、ブラックホールが

確認されている場所です。

「全てをYesにして豊かに生きる知恵」さんより

とされますから、
銀河で最もエネルギーの強い場所と言えるでしょう。

もしかすると
量子力学などでよく言われる
「ゼロポイントフィールド」の
発生しているところのような気もします。

 

「吉祥」のエネルギーに希望を託して

 

どうでしょう?
ここまでお付き合い頂きました、あなた様。

単なる偶然とは思えないほど
何だかもの凄いパワーが
注がれていたように思いませんか?

これらのことが例え
全て単なる偶然だとしても
何だか幸先(さいさき)がよいな、
と感じることも大切と思います。

いろいろと不安材料があるスタートとしても
ポジティブな未来へ意識を向けることは
意義のあることだと思います。

けれども
ここでもっと妄想を膨らませてみますと…

私は、
「銀河」や「宇宙」の何かしらの力が
日本に、「令和」という時代に
何かしらの「期待」や「願望」を
意図しているのではないかと思ってしまいます。

だって銀河の辺境(実際に地球は銀河にとっては
かなりの「未開の地」であるようです)
で起こっていることだって
きっと
「銀河」や「宇宙」に
何がしかの影響を与えるであろうから…。

であるとすれば
たぶん「それ」は
日本から、世界の人々へ向けて
「循環」というサイクルへの畏敬の念を
そして
「慈愛」と「感謝」という精神性を
思い出してもらうための
何らかの契機になってもらいたい…
ということではないか
と感じます。
(勝手な想像ですが…)

 

「あなた」へのメッセージは?

 

そして
それは「集合意識」へのみならず
私たちひとりひとりへも
必ず何らかの形で降り注いでいると思います。

さあここで
冒頭の我が家のガラスが割れた話を
思い出してみてくださいね。

あなたにも何かしら
「メッセージ」が降り注いでいたのでは?

目をつぶって
この数日間に起こった出来事を、是非
思い起こしてみてくださいね。

ふと目にした
電車の吊り広告
ランチのレストランで手に取ったチラシ…や

検索やSNSで出くわした
心に残ったニュースや言葉

もしくはこの数日で
新しく出会った人びと
始めたこと…

の中で印象に残っていること
もし今
あなたの心をよぎったことがあるなら
それは…

あなたにも、きっと
この「令和」の時代に
「銀河」が、
そして「宇宙」が
「あなた」に期待する役割を

”思い出して”

…そんなメッセージだったのかもしれませんヨ。

これから
お互いに
その「役割」をまっとうしてゆけたら
良いですね。




 

宮代 彩也乃(みやしろあやの)

陰陽五行・バランシング・ナビゲータ

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